Mobile:NEWS 2002年5月29日 05:23 AM 更新

NEC初の写メール端末「J-N05」のカメラ機能をスクープ

6月上旬にJ-フォンが投入予定の「J-N05」は、NEC製としては初のカメラ内蔵端末となる。11万画素のCMOSツインレンズが搭載されるなど、写メール端末としては後発ながらも力が入った端末だ。各種カメラ機能を中心に仕様をチェックした

 6月上旬に発売予定のNEC製J-フォン端末は、非パケット対応ながら同社初の写メール端末となる。11万画素のCMOSカメラにはツインレンズを採用するなど(5月9日の記事参照)、充実したカメラ機能が特徴だ。

 なお、今回試用した端末は試作機のため、製品とは仕様が異なる場合もあることをご了承いただきたい。


モノクロ背面液晶とツインレンズのカメラを備えたJ-N05


スピーカーは背面左下部に搭載

充実した撮影設定項目、5種類の撮影環境モードも

 画像の撮影はメニュー画面から「モバイルカメラ」を選択、決定ボタンか側面に用意されたシャッターボタンを押して行う。


シャッターの役割を果たす決定ボタンを囲うようにキーパット部分のバックライトと同色のLEDが光り、色もルビー、アメジスト、サファイア、アクアマリン、エメラルド、トパーズ、パールの7色から選べる

 J-N05は、パケット通信に対応していないため、送信可能な撮影モードは「通常撮影」(静止画)と「メールアニメ撮影」(最大4コマのアニメーション)だけだ。閲覧できるモードとして「アクションビュー撮影」(最大5秒のアニメーション)と「ファインアニメ撮影」(最大9コマのアニメーション)がある。

 アクションビューは、JPEG画像を連続的に表示再生させるもので、1秒間に4コマ撮影した画像を最大5秒間連写しアニメーション化するもの。最大で20枚の静止画の集合体となる。データ容量は「5秒撮影時の平均的な容量として、静止画1枚あたり3〜3.5Kバイトと考えると最大で60〜70Kバイト程度」(NEC広報)。

 アニメーションは、撮影時に連写された画像が保存時にパラパラアニメとして保存されるもの。ファインアニメ撮影の場合は連写の間隔は0.4秒、0.7秒、1.5秒、3.0秒から、画質は、スーパーファイン、ファイン、ノーマルから選択可能。メールアニメ撮影は画質、連写間隔ともにカスタマイズは行えない。

 撮影時にサブメニューから設定できるのは連写やムービーモードへの切り替えを行う「撮影モード」、撮影対象に最適化した色味や明るさを実現する「撮影環境」、3種類から選べる「シャッター音」、3段階の調節が可能な「通常撮影画質」、「セルフタイマー」など。


カメラの起動はメニューから行う(左)。カメラのデフォルト設定は通常撮影で画質はスーパーファイン(左中)。サブメニューに用意される設定(右中)。ユニークな「撮影環境」設定(右)

 中でもユニークなのは「環境設定」。「スタンダード」「印象」「人物」「室内」「ナイト」から、撮影対象物に合わせた設定を行うことで、明るさや色味を最適化してくれる機能だ。「『印象』は、赤みや青みを強調することで、より見た目に近い撮影が可能で、『人物』は赤みを抑えて、人肌をきれいに表現できる。『ナイト』ではシャッター速度が遅くなる」(NEC広報)

 4つの撮影モードのサブメニューに用意される各種設定は微妙に異なっている。

各撮影モードのサブメニュー

通常撮影ファインアニメ撮影メールアニメ撮影アクションビュー撮影
アルバム
撮影モード
環境設定
セルフタイマー
シャッター音ファインアニメ撮影画質フリッカー抑制フリッカー抑制
通常撮影画像ファインアニメ撮影間隔--


4種の撮影モード(上段)と閲覧モード(下段)。左から通常撮影、ファインアニメ撮影、メールアニメ撮影、アクションビュー撮影

 撮影時にはサブメニューからの設定以外に、上下キーで5段階の明るさ調整、メールキーで標準とズームの切り替えが可能。フィルタ効果やフレームなどの画像加工は撮影後に行える。また、撮影モードを切り替えて終了しても、次にカメラを起動したときに設定は保存されず、通常撮影で起動する。

 カタログにもうたわれている被写体の追随性はかなり優秀。追随性とは、カメラを動かしたときにディスプレイが反応する速さを見るもので、シャープ製のJ-SH51と比べても、体感できるぐらいの違いが見られた。

 追随性のよさについてNEC広報は「J-N05は、レンズのF値が一般的な携帯電話のカメラの2倍で、秒間に撮影できるフレーム数が多い。また新たに開発した高性能画像処理プロセッサを搭載している。これらの相乗効果で追随性の高さを実現できた」と話す。

 メール送信可能な撮影モードを選んだ場合は、シャッターを押したあと、画面左下に「メール」アイコンが出てそのまま写メールすることが可能。撮影画像の容量が大きくてメール添付できない場合はサイズ変更メニューに移行でき、サイズの変更を行ったあと、メール送信メニューに進めるようになっている。撮影からサイズ変更、写メールまで流れはスムーズで、サイズ容量を意識せずに撮影できるのは便利だ。


貼付容量オーバー時のアラート(左)からサイズ変更画面に移行し(中)目的に合わせたサイズに変更できる。変更後はメール送信画面に移行できる

撮影した画像の加工は

 撮影した画像はメニュー内の「マイデータ」内に用意される「アルバム」から行う仕様で、撮影した画像に文字やフレームを入れたり、色調を変えたりといった設定が用意される。加工が行えるのは静止画のみで、ムービーやアニメーションの加工や編集は行えない。

 ちなみに、撮影時にサブメニューから選べる「アルバム」は画像加工が行えず、同じ「アルバム」という名称でも機能は異なる。

 NEC広報によれば、いずれも「アルバム領域としては同一のもの」だという。J-フォン広報は、「カメラのサブメニューからアクセスするアルバムは、撮影した画像をすぐに閲覧するために用意した機能なので、現段階では編集に対応していない。ただし、これは試作機の仕様で、最終形とはかぎらない」と話す。


フレームは5種類用意される


撮影後の加工ではモノクロとセピアのフィルタが用意され、明るさとコントラストは7段階の調整が可能。画面に文字を入れることもできる

操作体系が練り込まれたカメラ機能

 試作機のため画質の比較は行えなかったが、液晶画面上で閲覧する限りでは液晶のクオリティが高いこともあり画像はきれいに見える。カメラ機能周りの操作体系は、グラフィカルなアイコンやメールおよび編集機能とのスムーズな連携により直観的に行え、人気の高いNシリーズ初のカメラ内蔵端末としての仕上がりはなかなかのものだ。

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関連リンク
▼ J-フォン
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[後藤祥子, ITmedia]

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