Mobile:NEWS 2002年5月31日 07:44 PM 更新

迷惑メールの矛先は、iモード以外へ(1/2)

iモードへの激しい迷惑メール送信は、ドコモがドメイン指定受信機能を強化したことで解消された。しかし、迷惑メール自体は消えそうにない。送信業者はターゲットを変え、そしてドメイン指定受信の細かな穴を突き、迷惑メールの送信を続けている

 ドコモの新迷惑メール対策、auのau.netの仕様変更で根絶するかに見えた迷惑メール。しかし迷惑メール業者はターゲットのキャリアを変え、発信手段を変え、今日も迷惑メールを送信し続けている。

 NTTドコモのドメイン指定受信による新迷惑メール対策、au.netの仕様変更で迷惑メールの送信手段をなくしたかに見えたiモードへの迷惑メール(5月16日の記事参照)。しかし迷惑メール業者も矛先と手段を選ばなくなってきた。

矛先はドコモの携帯以外へ

 ドコモの新迷惑メール対策以降、増加しているのがドコモ以外の携帯、PHSキャリアへの迷惑メールだ。筆者はドコモの携帯電話以外にauの携帯電話(EZweb@mail)、DDIポケットのPHSを利用しているが、この19日以降1日に数件は迷惑メールが届くようになった。


筆者のau端末とDDIポケット端末に届いた迷惑メール。送信元のドメインはdocomo.ne.jp、ezweb.ne.jpになっているが、おそらく偽装や存在しないメールアドレスだろう

 幸い筆者はEZweb@mailはタイトルのみ自動受信、DDIポケットは受信無料のライトEメールを利用しているので、今のところ金銭的に大きな被害は受けていない。

 EZweb@mailとDDIポケットのEメールは、PCのメーラーで受信できる。同じメールをPCで受信してヘッダを確認したところ、どう見てもiモード端末やEZWeb@mail端末から発信されたEメールではない。送信元メールアドレスは明らかに偽装だ。経路上のサーバにドコモやauのメールサーバは確認できない。


左がEZWeb@mailに届いた迷惑メールのヘッダ。送信元には明らかに大手ISPのダイヤルアップ接続用のドメイン名が表示されている。ダイヤルアップ環境でメールサーバ構築して直接Eメールの送信を行っているのだろう。右は筆者のiモード端末から送信したiモードメール。送信元のサーバがドコモのものであることが分かる

 現状で送信元のドメイン名偽装に対応できているのはiモードだけだ。(EZWebmultiでは携帯、PHSからのEメールを一括して許可できるが、偽装したドメインを拒否できるかは確認できていない)。iモードメールが駄目ならほかの携帯やPHSに、と迷惑メールの矛先が変わるのは当然だろう。

 iモード以外の携帯、PHSへの迷惑メールを根絶するには、結局iモードメール同様に送信元のメールサーバまで確認して携帯、PHS間でのEメール送受信を許可するといった対策が必要だろう。これらは各キャリアの早急な対応に期待するしかない。

まだ残る、iモード向け迷惑メール送信手段

 仮にすべての携帯、PHSキャリアがiモードメール同様の迷惑メール対策を講じたとしても、完全に迷惑メールを拒絶できないかもしれない。

[坪山博貴, ITmedia]

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