504iを解剖する(1)
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機種 | 公称下り通信速度 |
N503iS | 9.6Kbps |
N504i | 28.8Kbps |
FOMA N2002 | 384Kbps |
テストはまずiメニューの「メニューリスト」の取得。続いて「天気/ニュース/情報」のページを表示、さらに「朝日・日刊スポーツ」のページを表示させて、それぞれの速度を比べてみた。
また、iモードの接続から開始して、iメニューの取得を行った。そして、公式サイトではなくZDNetの非公式ページからJPEG画像を表示させた。
左からN503iS、N504i、FOMA N2002(クリックして動画再生 MPE-1/2.6Mバイト)
普通に考えると、ほかの10倍以上の速度を誇るFOMAの圧勝に見えそうだ。しかしテストの結果では、多くの場合504iが最速。FOMAがそれに続く場合が多かった。
やはり大きな差がついたのは画像の表示だ。カラーカプセル画像(GIF、約8.2Kバイト)、グラデーション画像(GIF,約5.7Kバイト)共に504iが最も表示が速く、続いてFOMA、最後が503iSとなった。
意外だったは文字が多いページ。文字が中心のページではデータ転送量が少ないため、通信速度の違いはあまり影響しないと予測していた。しかし、実際は504iやFOMAの表示が速く、503iSは苦戦した。
iモードの接続から始めた場合、苦しんだのはFOMAだ。N2002はiモード接続にかかる時間が長く、503iSにも負けてしまった。
速度アップが体感できる504i
やっぱり504iは速かった。テストは掲載した映像以外に計3回行っているが、それぞれ大きな違いは出ていない。また、この速度差は実際の使用感とも一致する。504iは確かに速い。
文字中心のページでも504iが速いのは、うれしい誤算。HTMLを解釈するCPUの性能アップも貢献しているのかもしれない。
期待通りにいかなかったのはFOMA。理論的な通信速度は圧倒的に速いのだが、実際には504iと同等の表示速度の場合が多かった。ただしFOMAは、まれに超高速表示される場合があったことを付記しておく。
また、N2002はiモードの接続に時間がかかる場合が多い(2001年10月の記事参照)。iモードの利用シーンを考えると、何ページも続けて見るよりもBookmarkなどから目当てのページを数ページだけ見ることが多い。つながった後の速度よりも、最初の接続にかかる時間のほうが体感速度の向上につながりやすい。
今回のテストはNEC製端末3機種を用いて行ったが、機種によって速度に違いがある可能性もある。このため、N504iとP504iでもテストを行った。
左がN504i、右がP504i(クリックして動画再生 MPE-1/1.2Mバイト)
こちらのテストでは、P504iのほうが若干速いようにも見える。CPU速度の違いが影響している可能性もあるが、通信途中のブラウザの表示方式の違いもあるため、速度の差をはっきりとは判別できなかった。FOMAに関してもP2101Vを試してみたが、N2002とまったく同じ速さというわけではないようだ。単に無線通信方式の違いだけでなく、端末自体の性能がiモードページの表示速度に影響を及ぼしている可能性も考えられる。
夜11時のテストに引き続き、平日午後1時に赤坂見附駅付近、編集部のある赤坂近辺でもテストを行った。編集部でのテストは、各機種それぞれ電波が安定しなかったが、傾向としては夜11時のときと同じだった。
なお、iモードの通信速度は504iでも503i以前でもベストエフォートであり、同時に多数の通信を行うと速度が落ちるといわれている。しかし電波状況が良いせいか、テスト環境では1機種でiモードページを表示しても、複数台で表示しても速度に大きな違いがなかったことを最後にお伝えしておく。
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[斎藤健二, ITmedia]
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