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2002年7月11日　12:09 PM 更新

「こける」「つっこむ」「キスする」、3Dアバターが8月に登場

NTTコミュニケーションズは、3Dアバターを使ったコミュケーション＆エージェントサービス「パラプラ」を8月に開始する。パートナー企業とのコラボレーション、そして携帯電話との連携などを武器に、若いユーザー層を開拓する構えだ

　NTTコミュニケーションズは、3Dアバターを媒介とするコミュケーション＆エージェントサービス「パラプラ」を8月に開始する。国内ではあまり成功例のないアバターサービスだが、NTTコムは携帯電話との連携などを武器に、若いユーザー層を開拓する構え。8月よりサービスを開始し、「1年後の100万ユーザー獲得を目指している」（同社）という。

　パラプラでは、まず基本となるキャラクターを男女各5体の中から選び、髪型や服装などをコーディネートする。そのバリエーションは1万通り以上。作成したアバターは、リアルタイムチャット、キャラクターメール、そしてエージェント機能付きのデスクトップマスコットとして利用できる。

コーディネートの例

コーディネートの失敗例（？）

　アバターをデスクトップに常駐させると、メールの着信やウイルス情報を知らせるエージェントとして動作する。ウイルス情報は、トレンドマイクロが配信しているもので、ウイルスチェックと駆除も可能だ。またNTTコムによると、Webクリッピングサービスなどの機能追加も計画しているという。

　仲間のIDを登録しておけば、接続状況（オンライン／オフライン）や「話したい気分」「落ち込んでいる」といった状態を知ることができる（状態は、相手側が設定する必要がある）。話したい気分の仲間を誘えば、リアルタイムチャットの開始だ。

リアルタイムチャットでは、海をテーマにした5種類の背景が利用できる。同時にチャットできるのは10人まで。会話は、テキスト入力のフキダシで行う

　チャットの特徴は、ボタンをクリックするだけのアバターアクション。「笑う」「泣く」といった表情の変化にくわえ、「キスする」「こける」「つっこむ」など、10種類の動作を可能にした。

キスしたところ。両者がタイミングを合わせる必要がある

　パラプラのサービス開始は8月1日。ソフトをダウンロードできる専用サイト（http://www.pala.jp/）も同時にオープンする。OCNユーザーは当面無料だが、OCN以外のプロバイダを利用している場合は、加入翌月より月額300円が必要。課金方法はクレジットカード決済のみだ。

携帯電話へのメールも可能に

　NTTコミュニケーションズは、パラプラのターゲットイメージを「携帯電話を空気のような存在に感じている10代後半から20代前半の男女」、そして「ITツールを上手く使いこなすトレンドセッター」と話している。、iモードコンテンツ並みの低料金、携帯電話との連携、そして人気キャラクターをアバターとして利用できるオプションサービスが携帯世代にマッチするという考えだ。

　同社では、11月をメドに携帯電話に対してアバターのアクション付きメールを送信する「パラプラ携帯メール」のサービスを追加する計画。詳細は未定だが、「今のところ、Gifアニメをメールに添付する方法が有力だ。キャリアや端末の種類を限定しない方向で開発を進めている」（同社経営企画部ドット・コム・ビジネス・インキュベーション・タスクフォース“.com bit”の高橋宏寿プロデューサー）。

パラプラ携帯メールのサンプル画面。アバターが動く

　一方の追加キャラクターは、サービス開始時にまず、サンリオの「ハローキティ」、ゆずの北川悠仁氏がデザインした「ゆずマン」、東京ブラウスの人気服飾ブランド「CLATHAS」（クレイサス）を着たモデルキャラクターの3種類が登場する予定だ。さらに、「子ども達に人気のある“とっとこハム太郎”やチュンソフトのゲームキャラクターも加わる見込み」（高橋氏）。

　パートナーと利益をシェアする“B2B2C”のビジネスモデルを構築し、パラプラのコミュニケーションプラットフォームとしての価値を高めるのがNTTコムの狙い。高橋氏は、「パートナー企業は、パラプラをマーケティングツールやブランド価値の向上に利用できる。また、企業のスタンスによっては、オプションを有償で提供して直接利益を上げる場合もあるだろう」と話している。

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[芹澤隆徳, ITmedia]

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