Mobile:NEWS 2002年7月17日 00:08 AM 更新

「撮って送る」コミュニケーションにフォーカス――東芝が語る「J-T07」

Java機能を搭載せず、写メール機能にフォーカスした東芝製「J-T07」。「写真でコミュニケーション」をコンセプトに、写メール初心者に使いやすい端末を目指したという

 7月5日から発売された(7月5日の記事参照)東芝製写メール端末「J-T07」(6月4日の記事参照)。同製品の商品企画担当者は、写メール初心者が操作に迷うことなく利用でき、写真によるコミュニケーションを楽しめる端末を目指したと話す。

Java機能、モバイルフラッシュ非対応の理由

 J-T07は、Java機能を搭載せず写メール機能にフォーカスした端末だ。写メール端末は既に500万台を突破(6月7日の記事参照)、ユーザーも多種多様になっており、「写メールだけできて液晶がきれいな端末がほしい」というユーザーの声に応えた結果だという。

 液晶は2.1型TFT液晶を搭載。アモルファスTFT液晶からポリシリコンTFT液晶に変わったことで「カンデラ数からいえば、約1.5倍の明るさ」を実現している。

 東芝端末の特徴であるモバイルフラッシュ搭載を見送ったのは、「CCDカメラ(2001年3月7日の記事参照)を搭載しているので、ブレや暗い場所での撮影にも比較的強いこと。また写メール入門機という位置付けの製品であり、外付けしてフラッシュを使うというところまでは必要ないという判断から」(商品企画担当者)。オプションでの対応も、流通に乗せるのが難しいことや、端末側のジャック部分を対応させるコストなどを考えて見送ったという。しかし、今後の端末ではライトやフラッシュの内蔵も視野に入っているとのことだ。

「撮って送る」ことでコミュニケーションを

 J-T07で重視したのは「撮って送るコミュニケーション」。撮った画像を送るだけで相手に状況や気分を伝えられる機能が搭載されている。ステーションの位置情報を画像に貼り付けられる「旅モード」や、「ごめんなさい」「みてみて!」「飲んでます」といったコメント入りのフレーム、撮影後にメールボタンを押すだけでメール送信画面にアクセスできる「タッチフォト機能」は、その代表的な機能。ファインダーにフレームやエフェクトを反映させた状態での撮影にも対応している。「旅行先や飲み会の店から写真を送るだけで、その場の雰囲気や気分を伝えられる」(同)。


位置情報が貼り付けられた画像を送信できる「旅モード」(左)。容量の制限からかフレームとの併用は出来なかった。送信者の気分を伝えるフレーム(中・右)

 J-フォンでは送信可能な画像の容量が6Kバイトまでと決まっているが、J-T07はカメラの初期設定である「JPEG(ノーマル)」で撮影すれば、「ほぼすべての画像が送信範囲内に収まるようになっている」。「JPEG(ファイン)」は携帯電話で閲覧したり、待ち受け画面の素材として利用するなど、「端末内で楽しむための機能という位置づけ」だ。

写メールビギナーに向けた各種機能

 J-T07には、最近の携帯電話の多くに搭載されている背面液晶は搭載されていない。これは着信状況をより視覚的に知らせるためだという。J-T07にはカメラ周りと端末下部にイルミネーションが搭載され、7種の光り方のパターンを着信種別ごとに設定できる。

 日本語入力には、入力予測変換機能を備えた「モバイルルポ」を搭載。1文字入力すると予測エリアに変換候補が表示され、MENUボタンを押し十字キーを上下することで決定できる。学習機能により、最後に決定したフレーズは次回の候補の一番上に表示されるので、「PCのかな漢字変換ソフトと同じように使えば使うほど辞書が鍛えられて使いやすくなる」(商品企画担当者)。

 E-mailやURLアドレス入力中に「*」を押すと「.ne.jp」「.co.jp」など10種のアドレスライブラリが現れる。また、かな入力時に左のソフトウェアキーを押すと英数カナ変換もできる。例えば「わさ」と入力してソフトウェアキーを押すと、入力モードを変更することなく「03」と入力できる仕組みだ。日本語入力機能は、こなれている印象だ。

 メール入力時にメニューから選択できる「挿入」も便利な機能。これを使うと、メールボックスやメモリダイヤル、URL履歴からワンタッチで電話番号やメールの内容、URLを貼り付けられる。電話番号やURLはPhonto、Webtoとして相手に送られるため、受信側は該当部分を押すだけで電話したりWebにアクセスしたりできる。ただし、「挿入」で選択したメールは全文コピーされ、範囲指定などは行えない。


「挿入」選択時の画面(左)と、相手に送られたメール(右)。受信側はクリックするだけで電話できる

 メールの自動振り分けや、文字量によるロングメールへの自動切り替え、1つのメモリダイヤルへの複数アドレスや電話番号の入力など、メール利用時に必要な機能は一通り備えられ、初心者への配慮が伺える仕上がりだ。

サムネイル機能、メモリカードスロット搭載の可能性は?

 撮影した画像のサムネイル表示やメモリーカードへの対応は今後の課題だという。「サムネイル表示はソフトウェア的な負荷が高く、操作が遅くなってしまう。また今の液晶ではサムネイル表示された画面がつぶれてきれいに見えないこともあり、今回は見送った」(商品企画担当者)。

 メモリカード対応は、端末コストやサイズの面からニーズを探っている状況だと話す。「カメラ機能が向上すると『撮って送る』だけでなく『撮って残す』というニーズも出てくることが予測される。技術的には可能なので、ニーズとマーケット次第」(同)。


Webサイトアクセス時の標準文字サイズ(左)。J-T07は4倍角で文字を表示する「でか文字モード」もある。メニューは標準以外に3種から選べる(左中・右中・右)

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[後藤祥子, ITmedia]

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