Mobile:NEWS 2002年7月19日 00:42 AM 更新

ドコモ、無線LANとFOMAのシームレス切り替えをデモ

ドコモは公衆無線LANサービス「Mzone」とFOMAをMobile IPを使ってシームレスに切り替えるデモを行った。Mzoneは年内にはサービスエリアを数百カ所追加していくという

 NTTドコモはWIRELESS JAPANの同社ブースで、無線LANとFOMAのシームレスな切り替えをデモンストレーションした。Mobile IP技術を使ったもので、最初、無線LANで接続しストリーミング映像を再生。途中からFOMA接続に切り替えても、映像の再生が続くことをアピールした。
デモは、PCカード型のFOMAと無線LANカードの両方がささったノートPCで行われた。無線LANからFOMAに切り替えると、10秒程度のもたつきはあるものの、セッションが維持されたままでストリーミング映像の再生が継続される。また、無線LAN時は映像はビットレート120Kbps程度で流れていたが、FOMAに切り替わると共に40Kpsまで自動的に落ちた

 ドコモはIEEE802.11bを使った公衆無線LANサービス「Mzone」を7月から開始した(6月20日の記事参照)。当初から、「FOMAと連携したシームレスなサービスを提供する」とうたっていたが、今回、その具体的な連携のイメージが明らかになった。

 「FOMAを使っていて、Mzoneのエリアに入ったとき、つなぎ直すのではなく、自動的に384Kbpsだったものが4Mbpsとか5Mbpsに上がる」。ドコモの無線LAN担当部長、木下誠氏(クロスメディアビジネス部)は、将来的な連携シーンをこのように説明する。

 開発は既に始まっており、「できるだけ早い時期に提供したい」(木下氏)意向だ。


 当初、「無線LAN一体型のFOMA端末を開発」という形で報道したところもあったが、ドコモブースの説明員はに否定的。今回のデモはWindowsにソフトウェアとして組み込んだMobile IP技術を使って切り替えを行っており、たとえ一体型を開発しても切り替えはソフトウェアで行う公算が大きいという。「最近のノートPCには無線LANが付いたものが多い。敢えてFOMAと一体型にする必要があるかどうか」。

 なお、木下氏はほかの公衆無線LAN事業者とのローミングに積極的だ。「技術的には難しくないが、料金の話や認証の部分で課題もある。米国では、ローミングを前提に、小さなところでもサービスを提供したりする。ローミングは外せない機能」。

 Mzoneサービスはこの夏、羽田空港と新東京ビルにエリアを拡大する予定。秋にはサンシャインシティプリンスホテルや幕張プリンスホテルもカバーしていく。「年内には(ホットスポットエリア)数百カ所を目指している」(木下氏)


ほかの事業者とのローミング方法は、事業者同士がそれぞれ処理を行う「Radius間ローミング方式」と、間に仲介業者が入る「クアリングハウス方式」を検討しているという

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[斎藤健二, ITmedia]

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