求む! ワン切り対応携帯 迷惑メールへのさまざまな対応が行われる中で、今ひとつ進展がないのが“ワン切り”への対策。基本的な電話機能を利用しているため、根本的な対策は難しいかもしれないが、着メロデータや端末側の工夫で対応できる部分も、実は多い
通信キャリアのさまざまな対策によって、激しい“迷惑メール”は影を潜めた(3月4日の記事参照)。しかし、相変わらず根本的な解決策が見つからないのが“ワン切り”だ。 これは携帯電話に1コールだけ着信があり、ユーザーが着信履歴を見てその番号にかけ直してみると、音声の広告が流れるというもの(2001年11月の記事参照)。ここで登録などを行った場合、金銭の支払いを求められることもあり、社会問題にも発展した。 今のところ、通信キャリア各社は「着信履歴で心当たりのない番号へは、お掛け直ししないことをお勧めします」というにとどめており、具体的な対策は取られていない。KDDIなどでは、電話番号を指定し着信拒否機能を利用するよう勧めているが、迷惑メールの時と同じように、これは抜本的な対策とはいえない。ワン切りに対処するいい方法はないのだろうか。
ワン切りが迷惑な理由は、大きく分けて2点ある。1つは深夜などでも遠慮なくかかってきて呼び出し音が鳴ってしまうこと。もう1つは、なにか大事な電話だと思ってかけ直すと広告が流れることだ。 呼び出し音が鳴る……ことは、現在でもちょっとした工夫で対応できる。頭の1秒ほどを無音にした着メロを使えばいいのだ。 そのような“ワン切り対応着メロ”を使えば、ワン切りの場合は無音。それ以外の電話は最初の1秒ほど着信音が鳴らないが、その後は普通にメロディが流れることになる。大手着メロサイトをいくつかあたった限りでは、こうした対応着メロは見当たらなかったが、個人のサイトには対応着メロを用意しているところがある。 もちろん、そのような専用データをダウンロードしなくても、端末側で「最初の1秒は音を鳴らさない」(その後に着メロがスタートする)といった設定ができれば、よいわけだ。ただ残念ながら、このような機能を持った“ワン切り対応端末”は、現時点ではお目にかかったことがない。 一方、かかってきたワン切り電話に間違えてかけ直さないようにするには、友人や取引先からの電話と、ワン切りを見分けられればいい。 この点で面白い機能を持っているのが、カシオ計算機製のau端末。不在着信時に、「何秒呼び出し音が鳴らされたか」が記録される。着信履歴を見たときに、1秒とか2秒だったらワン切り、5秒程度鳴っていたら友人からだろう──と想像がつくわけだ。
迷惑メールと異なり、かけ直さなければ料金が発生しないことから、ワン切りはまだそれほど大きな騒ぎにはなっていない。だが、筆者の周りを見ても、ワン切りを受ける頻度は確実に高くなっている。 経済産業省は、「案内テープを聞き、音声ガイドに従って、プッシュボタンで電話番号やクレジットカード番号を登録するなどして申込みを行うと、有料サービスに入ることになる。このような取引は、『特定商取引に関する法律』の規制対象となる」としている。今後、行政で対応を進めると共に、端末側でも“ワン切り”対策を取っていく必要があるのではないだろうか。
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