SONICblueとIntelが共同開発した“あれ?”SONICblueとIntelが「IDF Fall 2002」で“あの”Replay TVブランドを冠したポータブルプレーヤを発表した
SONICblueとIntelは共同でReplay TV PVP(Personal Video Player)の製品コンセプトを発表した。Replay TV PVPは20GバイトのハードディスクとXScaleベースのMPEG4プレーヤ、それに4インチ1/4VGAのTFTカラー液晶パネル、USB 2.0を内蔵した製品で、2003年に発売予定だ。 音楽再生機能も持っているため、iPODのようなハードディスク音楽プレーヤとしても利用できる。サイズもiPODに近いプロフィールのようだ。写真はIntelが制作したリファレンスデザインのPVP。録画したビデオ、音楽を問わずどこでもメディア再生を行えるメディアプレーヤとして訴えていく。
Intelが制作したリファレンスデザイン 商品名を見て「あれ?」と気づく人もいることだろう。日本では販売されていないが、Replay TVは米国でもっとも人気のあるPVR(Personal Video Recorder)の1つ。CMスキップ機能やネット経由のビデオ交換機能を搭載し、著作権法違反でテレビ局などから訴えられている“あの”Replay TVなのだ。 Replay TV PVPではPCで録画したビデオをUSB 2.0経由で転送できるほか、Replay TVで録画したビデオをMPEG4に変換して転送することができる。また、転送は双方向で行えるため、PCで録画したビデオをReplay TV PVPに転送しておき、別の場所にあるReplay TVに転送してテレビを見るといった使い方もできる。 もうひとつ「あれ?」と思うこともある。Replay TVを発売しているSONICblueはともかく、Intelの名前がなぜ出てくるのだろうか?(しかもIntelは共同ニュースリリースまで発行している)。どうやら、PVPの設計やコンセプトはIntelのラボから出てきたもののようだ。 会場で披露されたPVPにはXScaleベースのプロセッサが内蔵されており、ファームウェアとしてIntelのEmerging Platform Laboで開発されたビデオCODECなどの技術が使われている。SONICblueはIntelからPVPを構成する技術要素やハードウェアのリファレンスデザインのライセンスを受け、Replay TVシリーズの1つとして製品化するというカラクリである。 そして最後は「あれ?」ではなく「う〜ん」だ。PVPは、いわばiPODとMT-AV1(シャープのSDカード対応MPEG4プレーヤ)を組み合わせたような製品である。音楽プレーヤの魅力は分かるが、MPEG4プレーヤが付加価値をエンドユーザーに感じさせるためには、ビデオデータをシームレスにプレーヤへと持ち込めなければならない。 IntelがSONICblueを選んだのは、Replay TVという人気PVRを基盤にして、簡単かつ便利なポータブルAVデバイスを目指したかったからだろう。ホスト側を担当する製品がPCだけでは、PVPの成功の可能性は非常に低くなる。 もっとも、日本ではReplay TVが販売されていない。Replay TV PVPのみで販売される可能性も否定はできないが、あくまでも可能性程度に考えていた方がいいかもしれない。 関連記事SONICblueとIntel、ポケットサイズのビデオプレーヤー共同開発 Intelベースの新ポータブルビデオプレーヤー登場へ IntelとPhilips、新デジタル家電製品の参照仕様を開発 ReplayTV買収で新市場開拓を進めるSONICblue [本田雅一, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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