Mobile:NEWS 2002年10月15日 11:35 PM 更新

端末としての質的改善を進めた「KX-HV210」(1/2)

月額固定料金でEメールを送受信し放題“エッジEメール放題”に対応した「KX-HV210」。今回はメール関連機能の進化点と、「HV200」から変わった点、変わらなかった点を見ていく

 Eメールが月額固定料金の“エッジEメール放題”。このサービスに唯一対応しているのが、九州松下製の「KX-HV210」だ。この端末は、昨年発売された「KX-HV200」をベースにしており、主な変更点は使い勝手の改善。

 特にエッジEメール放題に対応したことで大量のEメールを受信することを想定。自動フォルダ振り分け機能などが追加されている。それ以外では、パケット通信に対応た点を除くと機能面もほとんど変更はなく、キー数、レイアウトなどは全く変わっていない。

 こういった点を踏まえ、KX-HV200からの変更点を中心に本機を見ていこう。KX-HV200のレビューも参考にしてほしい(2001年12月の記事参照)。

エッジEメール放題対応と共に洗練されたメール関連機能

 本機のベースとなったKX-HV200はライトEメールにも対応し、SDカードにもメールを保存できるという特徴を持っていた。半面、操作性という点では少々疑問に思える部分も少なくなかった。

 受信したメールが自動で保存される受信ボックスと、手動で振り分けして分類、保存するのに利用できるメールボックスが別々のメニュー階層となっていたのもその1つ。また受信ボックスを選択するとメモリ使用状況が先に表示され、それから「未読表示」か「すべてのメールを表示」かを選択する手順になっていた。かなり独特なやりかたで、今ひとつ分かりにくかった。

 本機ではこれが単一の階層となり、受信ボックスを選択すればすぐにメールの一覧が表示できるようになっている。メールボックスへの自動振り分け機能が備わった影響もあるのだろう。これに伴ってメモリ使用状況は別メニューとなった。


右がHV210、左がHV200。HV210ではメールボックス内に受信ボックス、送信ボックスがメールボックスと同じ階層に含まれるようになった。HV210の方がやはり自然だろう

 未読の表示は補助メニューからの選択式となったが、受信ボックス内と各メールボックス内の未読が一括で一覧表示されるようになっており、未読メールを読むためにいちいち受信ボックス、メールボックスを切換える必要がない。ディスプレイに受信メール数が表示されている状態でH"キーを押せば未読が一括表示された状態になる。

 また特定のメールボックスの未読だけを読み出すことも、補助メニューの「表示条件を選択」から行える。ただし受信ボックス、各メールボックスにどれだけ未読があるかがボックスの一覧からは分からない点は少々もったいない。


メールボックスをまたがる未読一覧は、内蔵メモリ、SDカード単位で表示可能。またメールボックス単位での未読一覧の表示もできる

 メール一覧は2段ずつの表示で、1画面で3件ずつと少な目。また一覧の先頭から20件目以降、10件ずつスクロールさせるたびに待ち時間が生じる点もKX-HV200と変わっていない。ただし絶対的な待ち時間そのものは本機のほうが明らかに短くなっており、ストレスは小さい(9月30日の記事参照)。もっとも待ち時間の存在自体は少々疑問ではある。


メール一覧では送信元、タイトルに加えて開封/未開封、メール種別、添付の有無がアイコンで表示される。フォーカスしたメールは下部にサイズ、受信日/時間も表示される。情報量重視であり、一覧性は今ひとつ

 一覧表示が受信順のみで、検索機能も日付のみという点も改善を望みたい部分だ。エッジEメール放題を利用すれば大量のEメールを受信できるのだから、必要なメールを抽出するという点は重要であろう。もちろん自動振分け機能を利用すればよいのだろうが、それだけではちょっと不満に思える。

少々不満の残るメール自動振り分け

 本機で追加となった機能がメール自動振り分け。内蔵メモリとSDカードに10のメールボックスがあらかじめ用意されており、最大20のメールボックスへの自動振り分けが可能だ。

 各メールボックスごとに10の条件が設定できるのだが、振り分けの条件は送信元のメールアドレス(直送メールでは電話番号)のみ。ドメインだけでの指定も可能ではるが、やはり振り分け条件がこれだけというのは不満が残る。


Eメールを自動振り分けする条件は送信元メールアドレスかドメイン名のみ。PCからのメールを転送することが多いと思われるだけに、メーリングリストにも対応できるよう改善を望みたい

 例えば、これではメーリングリストからのメールの振り分けができない。メーリングリストでは送信元は投稿した人のアドレスのままだからだ。タイトル名の一部や“Reply-to”のメールアドレスを振り分け条件にできればメーリングリストにも対応できるので、次の製品ではぜひ対応してほしい。

[坪山博貴, ITmedia]

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