Mobile:NEWS 2002年10月15日 11:15 PM 更新

“癒し系”ケータイの意外な実力〜「A1014ST」を試す

auのフォトメール対応端末「A1014ST」はヒーリング機能や8色の高輝度LEDの搭載が注目されている。しかし多彩なエフェクトや接写機能、迷惑メール対応を備え、「かわいいだけじゃない」ところを見せている

 幻想的な光の動きに合わせてやさしい音楽が流れ、穏やかな気持ちで心地よい眠りを誘います──鳥取三洋製フォトメール端末「A1014ST」に搭載されている「オーロラドリーミネス」機能はケータイに「癒し」の機能を持たせるという面白いアプローチを図っている。

 端末のキャラクターにネコを採用、小振りなサイズやパール基調のボディカラーなど、女性ユーザーの使い勝手を意識したこの端末は、ワン切りや迷惑メール対策、多彩なカメラエフェクトのほかに強力な接写機能を備えていた。

油絵やデッサンタッチのエフェクト、強力な接写機能も

 A1014STに搭載されている11万画素のCCDカメラは、特殊効果や、暗い場所での撮影を補助する8色の高輝度LEDを使って、さまざまなタッチの撮影が可能だ。

 撮影に入るには、中央のソフトキーを押してメインメニューにアクセスし、カメラを選択するという手順を踏む。カメラはメインメニューに入ると最初に選択されるようになっているため、ソフトキーを2回押せば撮影できる状態になる。

 特殊効果はエンボスやソラリ、デッサン、油絵調など7種類。効果は確定する前にほかの効果と切り替えて見比べることが可能で、撮影時のファインダー画面に反映される。フレームと効果を組み合わせた撮影も可能なため、後からフレームとの位置合わせに苦労することもない。普通に撮影した画像に後から効果を施すこともできる。


油絵調、ソラリなどPCの画像変換ソフトのような特殊効果がある

 面白いのは8色の高輝度LEDの色も、フィルタ効果で撮影する画像に反映できる点。ソーダ、メロン、チェリーなど8色あるライトを撮影時に選ぶと、レンズに色セロファンをかぶせたようなフィルタ効果の画像を撮影できる。これらの効果はフレームと組み合わせることはできるが、特殊効果との併用はできない。

 また、特にマクロ撮影モードに設定することなく、名刺や時刻表などの細かい文字を撮影できるのも便利な機能。マクロモードに設定したJ-SH52と比較しても、写りはクリアだ。


高輝度LEDで設定した色がフィルタ効果として画像に反映される。ライト部分を指で押さえても効果がかかるところを見ると、フラッシュによる効果ではないようだ


左がA1014ST、中がJ-SH52のマクロ撮影、右がJ-SH52のノーマル撮影。A1014STは設定を変えることなく文字をいちばんきれいにキャプチャできた


特殊効果とフラッシュを併用しようとするとこのようなアラートが出る

ワン切り、迷惑メール機能も

 A1014STにはワン切りや迷惑メールに対応する機能も用意されている。

 3秒以内に相手が電話を切った場合、着信履歴に「!」マークが表示される「ワン切りチェック」、アドレス帳に登録されている相手以外の場合にはメールや電話の着信音を鳴らさないように設定できる「おやすみモード」だ。

 ワン切りチェックは、かかってきた電話のどれがワン切りなのかを判別しやすくし、おやすみモードは、夜間の迷惑メールやワン切りを避けて必要な電話やメールのみに対応できる仕組みだ。おやすみモードは「#」の長押しで設定できる。

 メールの自動振り分けは、フォルダにメールアドレスを登録するタイプ。フォルダ全体で250件まで登録でき、アドレスを直接入力するほか、アドレス帳や送信履歴、送信グループから呼び出して登録したり、ドメイン名のみの登録も可能だ。


アドレス帳登録ありの通常着信、アドレス帳登録ありのメール着信、アドレス帳登録なしの通常着信、アドレス帳登録なしのメール着信をそれぞれオン/オフで切り替えられる(左)。ワン切りチェックは、履歴に「!」マークが表示される

オーロラドリーミネスで癒されるのか?

 A1014STには8色に切り替えられる高輝度LEDが内蔵されている。これを「癒し効果」に使おうというのが「オーロラドリーミネス」だ。

 オーロラドリーミネスのコピーを読んだ筆者は「暗い部屋の中がさまざまな色の淡い光で満たされ、心地よい音楽が流れる」という壮大なものを想像してしまったのだが、実際はどのようなものなのだろうか。

 これは、前述の「おやすみモード」をオンにしたあとに携帯電話の充電を始めると、あらかじめ登録した着信メロディが流れ、その間ライトも光るというものだ。ライトの点灯時間は30分まで、着メロは10曲まで設定できる。

 さすがに携帯電話のライトで、部屋の明るさが変わるほどの光量が出せるはずもなく、雰囲気としては次第に色の移り変わる携帯電話のライトをキャンドルの炎に見立てたという感じか。音楽も特に癒しを意識したものが自動的に流れるわけではない。このライトが簡易プラネタリウムのような機能を果たせば「癒し効果も倍増するかも」などと考えてしまった。


オーロラドリーミネスは初期の設定ではオフになっているので、使う場合には「メニュー」-「6」-「4」で設定画面にアクセスし、オンに切り替える。フラッシュは左側面の「ライト/切替」ボタンの長押しで簡易ライトとしても使える


ライトの点灯色を「自動変化」にすると、暗闇の中で次々と切り替わる8色のライトはなかなか幻想的。デフォルトで入っている着メロにはEurythmicsの「There Must Be An Angel」があるなど個人的には癒し効果大

きびきびした動作も魅力

 A1014STは、EZwebへのアクセスや、ボタンを押した後の反応も機敏で操作感にストレスがない。GPSやezplusには対応していないが、フォトメールやWebアクセスをメインに使うのであれば、お勧めの端末だ。

 難点があるとすれば、バックライトが消えた時に、メインディスプレイ視認性が著しく落ちるのと、カタログでウリにしている機能に素早くアクセスできない点か。メインディスプレイは、いきなり真っ暗になるのではなく、段階的に暗くなるなどの工夫がほしかった。

 後者は「マイメニュー」によく使う設定を登録しておけば解決する問題なのだが、スヌーズや段階的な音量の上げ下げに対応したアラーム、前述のオーロラドリーミネスなど、カタログでうたっている注目の機能に素早くアクセスできないのは残念だった。



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[後藤祥子, ITmedia]

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