Mobile:NEWS 2002年10月16日 11:46 PM 更新

KDDI、Kei-Creditを実機でデモ〜WPC EXPO

WPC EXPOのKDDIブースでは、“携帯をクレジットカード代わりにする”Kei-Creditのデモを見ることができる。UIMカードを挿した日立製端末が使われていた

 KDDIはWPC EXPO 2002のブースで、携帯電話をクレジットカード代わりにするソリューション「Kei-Credit」のデモを実機を使って行っている。


 12月からの試験サービスで使用する日立製作所製の端末に、UIMカード(用語)を挿し込み、クレジットカードのPOSレジと赤外線で情報をやり取りする。具体的な流れは以下のようになる。

 まず端末の「#」キーを長押しすると、クレジットカードのアプレットが起動する。続いてカードの暗証番号を入力し、POSレジの赤外線受光部に向けると情報が転送される。あとは印字された伝票にサインすればいい。

 オンライン上の決済に使う場合は、決済にクレジットカードを選び、カードの暗証番号を入力すれば、SSL通信を使ってサーバに情報が送信される。「従来のSSLではサーバ認証しかやっていないが、今回はUIMに含まれた暗号化キーを用いてサーバと端末の両方で認証を行っている」(説明員)。

 トライアルでは、UIMカードにユーザーの住所や電話番号など「お届け先情報」が入力されており、住所などを打ち込む必要もない。


複数のクレジットカードを端末に入れ込み、携帯を財布に

 この流れだけ見ると、店舗でいちいち携帯を操作するよりクレジットカードを取り出したほうが楽なのでは? という疑問も浮かぶ。この点について説明員は「クレジットカードを店員に渡すことなく決済が終了する。自分の目が届く範囲で処理が済む」のがメリットだと説明する。

 また、UIM内には複数のカードを情報を登録できる仕様になっていることから、さまざまな決済手段を携帯電話1つにまとめられるという利点もある。「電子マネーや、技術的には住民基本台帳などを入れ込むこともできる」(説明員)。

 KDDIが採用したUIMカードは、CDMA2000の標準化団体である3GPP2が定めた仕様に従っている。独自の拡張は施されているものの、他キャリアがCDMA2000端末に採用しているUIMカードと基本部分での互換性があり、UIMカードを別の端末に挿し換えて使う、プラスティックローミングも可能だという。



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関連リンク
▼ au(KDDI)
▼ 特集:WPC EXPO 2002

[斎藤健二, ITmedia]

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