Mobile:NEWS 2002年10月18日 10:37 PM 更新

Mobile for KIDS
第3回 本物に負けない! おもちゃ携帯のこだわり度(1/2)

同じハイテクおもちゃを作っているメーカーでも、こだわる部分はさまざまだ。メーカー担当者にそれぞれのこだわりを聞いてみると……

 取材を続けることで、ハイテクおもちゃの市場やメーカーの考えがだんだん見えてきた。ターゲットとする年齢層で若干の違いはあるものの、大人の真似ができるデザインと、乱暴に扱っても壊れにくい丈夫さ、これらのバランスを大事にしているようだ。「いつか本物を使う時までの練習」という位置付けだが、細部へのこだわりは驚くほどだ。

折りたたみケータイ本家の技術を採用〜バンダイ

 バンダイは携帯電話のおもちゃとして「メルプチ」を販売している。折りたたみのヒンジ部分を忠実に再現するため、NECの技術をそのまま採用しているという。もちろん高額なライセンス料を支払ってのことだ。バンダイでは、おもちゃとはいえこうしたリアルな感覚を重要視しているようで、外見もごちゃごちゃさせずシンプルにまとめている。素材自体のチープ感はあるが、このおもちゃを見せられて「開発中の携帯電話」といわれたら、信じてしまいそうだ。


メルプチを本家「N503iS」と比較してみた。ヒンジ部や概観のフォルムは実に本物そっくり

 メルプチにはそのネーミングが表す通り、メール機能が搭載されている。幼児向けの製品でない限り、携帯電話のおもちゃにメール機能があるのは今や当たり前のようだ。だが実際の電話回線を持たないおもちゃの場合、どのようにメール交換をするのだろう。答えは「赤外線」。ケーブルレスで通信を行うことによって、本物同様のリアル感を体験できる。


赤外線でメール交換をする様子。そういえば504iシリーズの赤外線通信もこんな使い方だったような……

 ところで赤外線といえば、NTTドコモの504iシリーズに標準搭載されている。その影響を受けているのかと聞くと「おもちゃの世界で赤外線は、意外とオーソドックスで、だいぶ昔から使われている(バンダイ・イノベイティブトイ事業部の大塚賢一郎氏)」という。例えばアニメ「セーラームーン」に登場したリストバンドやネックレス、コンパクトなどのおもちゃにも赤外線が使われていて、操作によってこれらが連動するのだそうだ。


PDAに差し込んで使うアプリケーション用のチップは、まるでソニーのメモリースティックだ

カラーバリエーションで勝負するトミー

 トミーのおもちゃ携帯は「スタイリッシュミメル」と呼ばれる人気シリーズ。本体に赤外線は搭載せず、ICカードを使ってメール交換を行う。採用の経緯を聞くと、理由の1つはコストの高さ。ほかにも「携帯電話そのままだと学校に持って行けない。でもICカードなら、お財布の中やかばんの片隅に入れて持って行ける」(ガールズ・プリスクール企画部 菊池匡人氏)とその理由を説明。これはメールというよりも交換日記の感覚だ。人気の秘密は、このお手軽さにあった。


ICカードを使ったメール交換で遊ぶ子供たち。楽しそうに見えるが、「持っていないと友達と遊べない」という問題も

[鈴木晴代 & 江戸川, ITmedia]

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