Mobile:NEWS 2002年11月1日 08:16 PM 更新

Mobile&Movie 第36回
ディナーラッシュ「アーモンドチョコケーキをお願い」(1/2)

映画の中の名脇役として登場する“モバイル製品”を紹介する「Mobile&Movie」。今回は、ニューヨークの実在のレストランを舞台に撮影された「ディナーラッシュ」。番外編で実際のレストランの様子もご紹介します

作品名ディナーラッシュ(Dinner Rush)
監督ボブ・ジラルディ
制作年・製作国2001年アメリカ作品


 クリスマス間近のニューヨーク、ひとりの老人がギャングに銃で撃たれる事件が起こりました。被害者のエンリコは、孫娘を学校へ迎えに行った時、怪しい2人組に後をつけられていることに気付きます。追っ手から逃れようとしましたが、射殺されてしまったのです。

 この事件を知り、嘆き悲しんだのはエンリコの親友ルイス。ルイスは、息子ウードがチーフシェフを務めるイタリアンレストラン「ジジーノ」のオーナー。エンリコとともに、この地域の賭け事の胴元という裏の顔も持っていました。エンリコの事件は、この胴元の座を奪い、地域の利権を手に入れようとする新興マフィアの仕業とルイスは確信していました。

 レストラン「ジジーノ」は今夜も大盛況。オーナーとして毎晩、店に顔を出すルイスは、新たなトラブルを抱え込みます。息子ウードは「ジジーノ」を、ルイスが思い描く家庭的な味のレストランではなく、批評家ウケのいい斬新なメニューを創り出す店に変えたいのです。早くオーナーの座を譲って欲しいと会えば口にするウード。ウードを支えるシェフ・ダンカンは、料理の腕は確かなのに救いようのないギャンブル中毒。ルイスがあれほど止めたのに、よりによって新興マフィア相手に賭けをして多額の借金を抱え込んでしまいます。

 お金の取り立てにやって来たのがブラック&ブルーの2人組。ダンカンは逃げ出そうとしますが、ウェイトレスのニコーレやルイスの説得で店に戻ります。ブラック&ブルーは予約客でいっぱいのテーブル席に陣取り、ディナーを要求して居座ります。さらに、料理批評家のジェニファーが現われたことでウードは料理に力を入れ、気難しい客フィッツジェラルドを相手にウェイトレスは火花を散らします。

 もはや、戦場のような騒々しさの店内で、弁護士のゲイリーとビジネスについて話し合うルイス。しかし、何よりもルイスの心を占めていたのは、エンリコを亡くした娘ナタリーのことでした。ゲイリーに携帯電話を借りて、ナタリーに連絡し、慰める言葉を探していると

「うちに来る?」

とナタリーが誘います。

「いつがいい?」

「今夜よ」

 ナタリーの言葉に、うなずくルイス。2人の会話は喧騒を忘れ、静かに響きます。

「アーモンドチョコケーキをお願い」

 ルイスはナタリーに同情だけでなく、友人の娘として大切に想う気持ちを持っていることに気付いたのでした。ナタリーもルイスを暖かく迎えようとしています。

 いつになく騒がしかった「ジジーノ」のディナーラッシュは、ルイスがナタリーからリクエストされたチョコケーキを持ち帰るころ、幕を閉じます。たった一夜の出来事が、いつまでも後を引く味わいに仕上がっているこの映画。観た後は、間違いなくイタリアンが食べたくなるでしょう。

この映画の舞台になった「ジジーノ」はニューヨークに実在するイタリアンレストラン。その味を確かめに行ってきました。

[本田亜友子, ITmedia]

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