Mobile:NEWS 2002年11月6日 06:57 PM 更新

辞書ダウンロードでさらに強化された「POBox」〜SO212i

「SO212i」は交換できるパネルだけではなく、基本機能も強化されている。POBoxは辞書ダウンロードに対応し、ソニー・エリクソン端末のネックといわれていた連続待受時間も伸びている

 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズがNTTドコモ向けに新iモード端末を投入する(11月6日の記事参照)。「SO212i」は、カメラこそ搭載しないが、ドコモ向けとして初めて着せかえパネルを装備した。

 企画を担当したソニー・エリクソンの倉持重子氏(商品企画部商品企画課)は、「1台で3色を楽しめる、カラーモードケータイだ」と話す。

 ソニー・エリクソンはau向けにも着せかえ携帯を投入しており、「気軽に着せかえを楽しむ」ことをコンセプトにしているが(10月31日の記事参照)、SO212iの着せかえは方向性が少々異なるようだ。ソニー・エリクソンのマーケティング部マーケティング課の小池伸享統括課長は「カラーのニーズが多様化している。これまでは白と黒のほか、遊べる色が1色しかなかったが、パネルを取り替えることでバリエーションが6色に広がった」と説明する。


 SO212iでは当初は別売りの着せかえパネルも用意されない。頻繁に着せかえを楽しむというよりも、自分の好きな色を選べる可能性が広がったというのが近いようだ。

 なお、それぞれのパネルはオプションとして3枚一組で(1800円)購入することもできる。


6色のパネル。ちなみに、ドコモでは“着せかえパネル”ではなく“取替えパネル”と呼ぶ

辞書ダウンロードが可能になった「POBox」

 ソニー・エリクソン端末の特徴的な機能の1つが、予測文字変換機能「POBox」。SO212iでは、POBox向けの辞書をメーカーサイト「SO@Planet」からダウンロードして追加できるようになった。

 サッカー、アウトドア、格闘技、相場用語……などの辞書が100種類以上も用意され、最大20の辞書ダウンロードが可能。それぞの辞書の優先順位を設定したり、有効・無効の切り替えも可能になっている。

 ただし辞書のフォーマットは公開されず、ユーザーがオリジナルの辞書を作成したり、端末内からアップロードすることはできない。辞書1つあたりの登録数は辞書によって異なるが、1辞書のサイズは約10Kバイト。

携帯電話を開くたびに、トロが……

 ソニーの人気キャラクター「トロ」が、さまざまなところに登場するのもSO212iの特徴。携帯を開くたびに、トロなど楽しいキャラクターが登場する「ポケピ(ポケットピープル)の絵本」機能を搭載。

 ポケピの絵本は、2003年春に発売予定のプレイステーション2用ソフト「-どこでもいっしょ- 私なえほん」の絵柄を使っている。「共通の世界と似た展開。直接の関連性はないが、同じテイストがいち早く楽しめる」と倉持氏。

 絵本の中で展開するストーリーは、好きな食べ物など9種類の入力した情報のほか、季節や時間、着信履歴などから自動的にカスタマイズされ、ユーザーごとに異なったものになる。「“ユミちゃん”の名前で電話帳に登録した人と長電話すると、その後携帯を開いたときに『ユミちゃんと仲がいいんだニャー』とトロが話してくれる」(小池氏)。


4段階のフォントサイズ

 「2xxシリーズは、ユーザー層が幅広い」(倉持氏)ということで、フォントも4種類用意された。メールのほか、電話帳、発着信履歴、発信頻度履歴などにも適用できる。

種類サイズ表示文字数
最大文字16ドット(太字)42文字(7文字×6行)
大きい文字14ドット56文字(8文字×7行)
小さい文字12ドット80文字(10文字×8行)
最小文字10ドット132文字(12文字×11行)

 ハードウェア部分は、メインディスプレイが2インチのTFTになったり、背面液晶が7色イルミネーションになったりと細かな部分で強化が図られている。着信メロディも40和音となった。ただし残念なのは、これまでの2xxシリーズと比べて大きく重くなってしまったことだ。

機種重さ厚さ待受時間通話時間
SO212i120グラム26ミリ440時間150分
SO211i99グラム27ミリ350時間140分
SO210i89グラム25ミリ230時間140分

 思えば「SO210i」は“折りたたみ最軽量”をうたった端末だった(2001年8月の記事参照)。スペックが向上するとともに次第に重量が増し、SO212iではiモード端末の中で最も重い120グラムにまで太ってしまった。

 ただし電池容量も780mAhという大容量のものが搭載され、連続待受時間、連続通話時間ともに伸びている。


残念ながらSO212iにはカメラは付いていない。説明会に集まった記者からは、「カメラを付けなかったのはどんな理由なのか」という厳しい質問も飛び出したが、明快な回答を出せないのが苦しいところ。「カメラを必要としないユーザーもいる」というお決まりの返答となった



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関連リンク
▼ ドコモ
▼ ソニー・エリクソン

[斎藤健二, ITmedia]

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