Mobile:NEWS 2002年11月20日 11:34 PM 更新

カメラ機能が充実──「N504iS」

「N504iS」がついに発表された。31万画素のカメラを備え、文字読み取り機能(OCR)も備える。テレビやビデオの赤外線リモコンとしても使えるなど、“飛び道具”満載の端末だ

 NTTドコモが発表した「N504iS」は、「カメラ機能にフォーカス」した端末だ。CMOSセンサながら、31万画素は「504iSシリーズ」の中では最高画素数。ドコモ向け端末でトップシェアのNECが送り込んだ、ハイエンド端末となる(11月20日の記事参照)。


「N504iS」は大幅にデザインも変更された。ダイヤルボタンのデザインも変えられている


3色がラインアップ。写真左は、左からプラネットブルー、フローズンピンク、ブライトシルバー。写真右は、左からシルバー、ピンク、ブルー。ブルーはツートンカラーだ

携帯初──OCR機能搭載

 流行の接写切り替えスイッチこそ備えていないが、付属の「ムーバ用レンズ」を磁力で取り付けることによりN504iSでは接写撮影が可能。雑誌やポスター、名刺などから、電話番号、URLを読み取ることができる。

 読みとれるのは「基本的には数字と英字」(ドコモ)だが、バーコード認識をしのぐ画期的な機能だ。URLが長い場合でも、2回に分けて認識させることで自動的につなぎ合わせることもできる。ちなみに「バーコードか、OCRか、どちらかを選ぶものとは考えていない」とドコモ。今回のOCR機能はメーカー独自の機能であり、ドコモ側で共通仕様を用意はしていないが、今後の動向は未定だという。


これが「ムーバ用レンズ」。ストラップの先に付いており、カメラ部に磁力でくっつく。なくしても400円で販売されている


OCR機能「アクセスリーダー」の画面(左)。J-フォンのシャープ端末のバーコード読み取りとは異なり、シャッターを押して撮影したものを認識する流れになる。画面(右)のように、撮影した画像のサムネイル表示も当然行える

 連写も、最大20枚の撮影が行える。撮影した画像をアニメーションとして連続表示することもできる。待ち受け画面などに設定するとかなり面白い。

 今回はあくまで連続撮影であり、“動画”ではない。ドコモは動画撮影自体は否定しないが、「速度や課金体系を考えると、PDC(2G)で動画の送受信は苦しい」とも。現状、J-フォンのように2Gで動画の送受信を行う考えはない。

 31万画素という高画素を生かし、VGA(640×480ピクセル)の撮影ができるのもN504iSの強みだ。撮影した画像は赤外線で送信することもできる。ただしVGAサイズを受信できるのはN504iSのみ。しかもかなりの時間がかかるようだ。

カメラ性能が生きる、高精細TFT液晶

 N504iSのもう1つの見どころは、美しい2.2型TFT液晶。解像度自体は160×216ピクセルで、N504iから横方向が少々ダウン(5月31日の記事参照)。また176×220ピクセルの3D液晶を備える「SH251iS」にスペックでは負けてしまった(11月13日の記事参照)。

 しかし輝度も色再現性もアップし、撮影した写真をリアルに表示する。カメラがあって初めて、この高精細液晶が本来の力を発揮するともいえるだろう。

 1つ注意したいのが、iショット送信サイズだ。SH251iSやP504iSではiショット(S)が120×120ピクセルだったが、N504iSでは144×144ピクセル。普通に撮影しても、ライバル機よりも高精細に撮れることになる。送信時はiショットサーバで相手の画面サイズに自動的に変換されるため、大きさを気にする必要はない。

これぞ究極の飛び道具?〜赤外線テレビリモコン機能

 N504iでは側面に追いやられていた赤外線通信ポートだが、N504iSでは先端に配置された。面白いのが、赤外線リモコン機能だ。

 リモコン機能を起動すれば、携帯をテレビなどに向けて操作が行える。松下製、ソニー製、シャープ製のテレビ、第一興商のDAMのカラオケのリモコンデータが内蔵されており、最初から操作が可能。そのほかのメーカーのデータもNECのサイト「みんなNらんど」から、最大18件までダウンロードして追加できる。一部のPDAなどで、こうしたリモコン機能が搭載されているが、N504iSでは到達距離が3メートルと長い。

「TVリモコン」画面(NECサイトより)

 ただし、この赤外線リモコン機能はネイティブアプリとして実装されており、ドコモによると現在のところJava(iアプリ)からは操作できないという。仕様としてまとめるかどうかも未定だとしている。

 なお、ドコモのカメラに対するスタンスは、部署にもよるが微妙なようだ。「カメラはJavaと同じベース機能」(iモードビジネス部の説明員)としながらも、「カメラが付いていなければ電話じゃない、といわれればそうではない」と、位置づけは曖昧だ。


最薄部は2センチを切る19.8ミリ。しかし、アンテナ部や着メロスピーカー部はふくらんでおり、なかなか薄さは実感できない



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[斎藤健二, ITmedia]

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