Mobile:NEWS 2002年11月25日 10:14 PM 更新

iモードがGPS付きケータイに〜アイ・オーの「PDC-GPS」(1/2)

iモード端末に装着することで、GPS付きケータイに早変わり──こんなGPSユニットがアイ・オー・データ機器から発売される。auのGPSケータイとの比較など使い勝手をチェックした

 アイ・オー・データ機器からiモード端末に接続できるGPSユニット「PDC-GPS」が登場した(11月7日の記事参照)。カーナビなどでおなじみのGPS衛星からの電波を利用するタイプで、iモード端末に接続すれば、正確な位置情報を取得できるGPS付きケータイとして利用できる。

単体でも機能するGPSレシーバーにiモード端末接続機能を付加

 PDC-GPSは、だいたいここ1年内に発売されたPDCのiモード端末に接続可能なGPSレシーバー。PCとの接続もUSB経由で行え、既に発売されている「USB-GPS」にiモード端末接続機能が付加されたような製品だ。

 携帯電話のアクセサリーとして見ると、お世辞にも小さいとはいえない。同社のほかのGPSレシーバーよりも大きめだ。これはUSB接続やCFタイプの製品がPCからの給電で動作するのに対し、単4電池2本で動作するからだ。ただし電池駆動のため、大きさと引き換えに単体でも測位が可能という同社の他のGPSレシーバーにはない機能も実現している。


本体は丸みを帯びた形状で、PCに接続するためのUSBケーブルが付属。背面に単4電池2本の収納部があり、180度反転可能なiモード端末接続用のコネクタがある


筆者のP504iに接続すると、やはり厚みが気にかかる。コネクタが底面寄りにあるのでiモード端末と接続した場合のすわりはいいが、通話の際には邪魔になる。左側面に見えるのは電源ボタンとキャンセルボタン

 接続可能なiモード端末は210以降の2xxシリーズ、503以降の5xxシリーズ。2001年以降に発売されたiモード端末は概ね利用可能とのことだ。ただし、機種ごとに多少の制限事項もあり、これは同社のホームページで公開されている。購入するなら事前に確認したほうがいいだろう。

 同製品で、実現できることは大まかにいえば2つ。1つは現在位置のiモードメールによる送信、もう1つはiモードの地図サービスを利用した、現在位置の地図の端末ディスプレイへの表示だ。


正面には4つのボタン。[MAIL]ボタンの短押しで地図表示が可能なリンクを含んだメール送信、長押しで緯度、経度による位置情報のメール送信、中央の[WEB]ボタンの短押しで地図サービスでの現在位置地図表示、[REC]ボタン短押しで位置情報の1回記録、長押しで自動記録の開始、といった処理が可能だ

 これらの機能は、巧みな方法で実現されている。操作はすべて本製品のボタンで行い、指示を出すと接続コネクタを介してiモード側のキー操作を本製品が行う。iモード端末には小型のキーボードが接続可能になっているが、この機能をそのまま利用しているのだ。

 実際の動作は非常に面白い。本製品を操作するとキーを1つ1つ操作したかのようにメール作成や、iモードへのアクセスを行う。瞬時には処理が終了しないのだが、十分我慢できる範囲だろう。auのGPSケータイの場合でもネットワークを利用した位置情報取得に時間がかかるから、待ち時間としては似たようなものだ。

 本製品とiモードが連携して機能するのは地図表示まで。しかし、地図サービスで現在位置を表示してしまえば、地図サービスの機能として周辺検索なども利用できる。現在位置を地図表示させて、一番近い駅はどこか、といった使い方だってできるわけだ。


左は測位情報が埋め込まれた地図サービスへのリンクを含んだ自動作成されるメール。中央は野外で自分の位置を「iMapFan」で表示したところ。右はauのGPSケータイで自分の位置を表示したもの。中央と右を比べると、おおむね同じ位置情報を取得していることが分かる


今回地図表示に利用した「iMapFan」でも有料サービスに登録すれば周辺検索なども行える。現在地さえ地図表示すればさまざまな応用が可能だ

 本製品とiモード端末の組合せは、auのGPSケータイのように位置情報を多くのコンテンツで利用できるわけではないが、iモードにはiエリアもあるため(用語参照)、お店や施設を探すといった程度なら十分使える。もちろんスマートさという点ではauのGPSケータイと比べるべくもないが。

 本製品の測位は、電源投入後おおむね10秒程度で開始され、空が見渡せる場所ならたいてい精度の高い3次元測位が行える。3次元測位ならば誤差も数十メートル程度なので、かなり実用的だ。反面、auの「GPSケータイ」と異なり、屋内だと窓際でもほとんど測位が行えなかった。携帯電話と組み合わせることを思うと難は感じるが、衛星を利用する関係上、これはやむを得ないだろう。

[坪山博貴, ITmedia]

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