Mobile&Movie 第43回
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作品名 | セレンディピティ(Serendipity) |
監督 | ピーター・チェルソム |
制作年・製作国 | 2001年アメリカ作品 |
12月のニューヨークは、世界一有名なロックフェラーセンターのクリスマスツリーを始め、色とりどりのイルミネーションで街中が飾られています。そんなクリスマス間近のニューヨークで起こったロマンチックな偶然を、運命と信じた2人のラブストーリーがこの「セレンディピティ」。
プレゼントを選ぶ買い物客で賑わうマンハッタンの高級デパート、ブルーミングデールズ。黒いカシミアの手袋に同時に手を伸ばしたのは、ジョナサンとサラ。互いに譲り合いますが、レディファーストということで、結局はサラが購入することに。優しいジョナサンの笑顔に、サラは好感を持ちます。交わす言葉の合間になんとなく通じ合うものを感じたのはジョナサンも同じ。サラをカフェ“セレンディピティIII”に誘います。
連絡先を聞き出そうとするジョナサンをサラは、はぐらかすばかり。「この日の出会いが運命なら、2人はもう一度出会えるはず」──サラは1つの賭けを提案します。それは、ジョナサンの連絡先を5ドル札に書かせてそのお金でキャンディを買い、サラの連絡先を背表紙に書いた小説『コレラの時代の愛』を古本屋に売るというもの。それぞれが手元に戻る機会が来たら、その時には運命を信じるというのです。
天文学的な確率の賭けのあと、別々に時を重ねる2人。サラは、サンフランシスコで心理カウンセラーとして働き、長年の恋人ラースからプロポーズを受けます。結婚の前に気になるのは、数年前に出会ったジョナサンのこと。親友イブに頼んで、ニューヨークでジョナサンを探すことを決めます。
ちょうど同じ頃、結婚式を数日後に控えたジョナサンも同じ思いを抱いていました。婚約者のハリーに不満などないけれど、どうしても心から消えないサラとの思い出。式をあげる前にサラに会っておかなければと、親友ディーンに協力してもらい、やはりサラの居場所を探すことに。ディーンはニューヨークタイムスの記者。さっそく住所データペースを検索してもらいますが、有力な手がかりはナシ。ディーンとジョナサンは1日中、お互いの携帯電話で情報交換を続けます。
わらにもすがる気持ちで探したブルーミングデールズの顧客リストからやっと分かったのは、サラが数年前に使っていた電話番号。ジョナサンはタクシーに飛び乗り、携帯電話から番号案内にかけて、住所を割り出してもらいます。分かった電話番号に直接かけないのは、とにかく会いたかったからなのでしょう。
一方サラも、ニューヨークでジョナサンとの行方を懸命に探しましたが、諦めてサンフランシスコへ帰ることに。飛行機の中で、サラの携帯が鳴ります。離陸間際だったので
「悪いけど切るわ。携帯電話はダメだって」
──そう言った時、財布をイブのものと間違えて持ってきたことに気付きます。そして、その財布の中で見つけたのは……。サラは、ジョナサンの元へ駆けつけることができるのでしょうか。人生の“幸せな偶然”を信じてみたくなる映画です。
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