2005年はW-CDMA普及の年に〜ガートナー ジャパン講演なかなか普及が進まないW-CDMA方式の3G。ガートナー ジャパンは、W-CDMA方式の問題点が2004年には解決され、2005年には劇的に普及するという見方を示した
2001年10月1日からNTTドコモ、2002年12月20日からJ-フォンが商用サービスを開始したW-CDMA方式の第3世代サービス。現段階ではauのCDMA2000 1x方式による3Gサービスが好調だが、2005年にはW-CDMA方式が劇的に普及するとガートナー ジャパンのアナリスト、光山奈保子氏は予測する。
3G Mobile World Forum 2003で講演を行ったガートナー ジャパンのアナリスト、光山奈保子氏。同フォーラムは、舞浜のヒルトン東京ベイにて1月14日−17日まで開催されている
収益に占めるデータレベニューの比率が高い日本はマーケットを牽引していると光山氏
W-CDMA方式による3Gが普及しない理由として挙げられるのは、カバーエリアが十分でないことや、バッテリーの持ち時間が少ないこと、端末価格が高いことなど。カバーエリアについては、ドコモは2003年度末に人口カバー率97%(2002年11月7日の記事参照)、J-フォンは2003年度中に人口カバー率95.4%を目指すとしており、2004年には現行PDCなみの人口カバー率になる見込まれている。 バッテリーの持ち時間は、ドコモが2002年12月10日に発表した新しいFOMAが約170時間−180時間と、サービスイン当初の55時間から見れば約3倍になるなど(12月10日の記事参照)、徐々に改善が図られている。それでも現行PDCの460時間(N504iSの場合)と比べればまだ短いのが現状だ。 光山氏によれば、これらの問題点は2004年には解決する見込みで、同年にはPDCの減少が始まり、新端末がFOMAのみになると予測される2005年には劇的に普及すると分析している。
グラフの紫がPDC、黄色がCDMA2000 1x、茶色がW-CDMAを示す
しかし光山氏は、3Gの普及がが収益増につながるわけではないことを指摘。データレベニューは、通信料金を安くすればトラフィックが増え、料金が下がらなければトラフィックも増えないため、PDCに比べてそれほど変化しないと話す。 対人間のサービスには限界があり、モノに搭載するといったアプローチを同時に進めることがデータレベニューの増加につながると話す(2001年12月25日の記事参照)。 日本ではCDMA2000 1xの通信機能を車やカーナビに搭載するなど(2002年8月28日の記事参照)といった試みが既に始まっている。
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