Mobile:NEWS 2003年1月21日 00:00 AM 更新

QVGA液晶「J-T08」のカメラ画質を試す(1/2)

QVGA液晶が話題の東芝製J-フォン端末「J-T08」。このモデルに搭載される31万画素CCDカメラの実力を試した

 とうとうJ-フォンから出たQVGA液晶搭載の携帯電話「J-T08」(2002年11月25日の記事参照)が、このカメラチェックコーナーに登場することとなった。

 例によってカメラとしての機能をチェックした。

1)撮ってからそれを送るまでの使い勝手はいいか
2)屋外での画質はいいか
3)室内での画質はいいか
4)暗いところでも撮れるか
5)その端末ならではのユニークな機能はあるか

 これら5つのポイントで見ていこう。


QVGA液晶が話題の「J-08」

基本的な使い勝手のポイントは写メール規格とQVGA

 どうもJ-T08には腑に落ちない点が1つある。

 J-フォンはいち早く、写真を送れる「写メール」を提供してきたが、J-T08など型番が「0x」であるシリーズは、画像など添付ファイルを送れる「ロングメール」に「添付ファイルは6Kバイトまで」という制限があり、写メールサイズの画像しかメール送信することができないのだ。

 一方、型番が「5x」のシリーズはパケット通信に対応しており、添付ファイルも12Kバイトまで拡大され、ムービー写メールにも対応している。

 J-T08は、31万画素のCCDカメラを搭載し、320×240ピクセルのQVGAという非常に高精細な液晶モニタを備えている。その上音声付き動画撮影機能を持っていながら、ムービー写メールに非対応の「0x」シリーズなのだ。これはあまりにももったいない。どうして「0x」シリーズにしたのか疑問だ。

 撮った写真をメールで送るという使い方を無視すれば、J-T08は実に多彩な撮影モードを搭載している。静止画は3つ。壁紙モード、写メールモード、デジタルカメラモードだ。

 壁紙モードはJ-T08の各種用途に応じた解像度で撮影できるもので、壁紙用に240×320ピクセルの写真を撮れる。

 写メールモードは文字通り、写メールで送れるサイズの写真を撮るモードで、144×176ピクセルか120×160ピクセルかを選べる。

 このサイズはJ-T08の画面サイズより小さいので写真も小さく表示されてしまうが、再生時は画面に合わせて拡大表示できる。

 デジタルカメラモードはVGA解像度(480×640)ピクセルの撮影ができる。このうち、壁紙モードで240×320ピクセルで撮った写真は縮小してロングメールで送ることもできるが、VGA解像度で撮った写真は編集もできないのでメールしたいときは写メールモードか壁紙モードで撮る必要がある。

 動画撮影モードは2つ。ハンディビデオモードと背面のサブ液晶用のサブ液晶モードだ。

 カメラの起動は簡単。カメラボタンを長押しするか、メニューからカメラを選べばいい。撮影すると右のボタンが「メール」になる。撮った画像を登録してメールできるのだ。これは手軽。ただし、撮った写真をメール用のデータに変換するのに少し待たされる。

 あとはアドレスや件名、メッセージを入れればOKだ。  シャッターボタンはセンターボタンとボディ右側面のボタンの2つが用意されている。どちらを使ってもいいが、右側面のボタンはサブ液晶での撮影に切り替えて自分撮りをするときに使うことになるだろう。

基本画質のチェック

 今回はPC宛てにメールして画質をチェックする関係上、写メールモードでの撮影を基本とした。PCとJ-T08をUSBケーブルで直結して転送するのをサポートするソフトが公開されているのだが(1月20日の記事参照)、ケーブルとドライバが1月下旬に提供されるため間に合わなかったのだ。

 まずは写メールモードで撮影したものを2点。


 今までと同じ場所での撮影なので、比較して見てもらいたい。もっとも、天候に差があるのでそれも発色の違いに現れている。

 ここで気になるのは画角。非常に画角が狭くかなり望遠気味に撮れている。

 これにはからくりがあって、J-T08はデジタルカメラモード(VGAモード)と壁紙モード(QVGAモード)だともっと広い範囲をきちんと撮れるのだが、写メールモードにするとQVGA(240×320ピクセル)の中央部の「144×176ピクセル」分だけを抜き出して撮影するのだ。だからその分写る範囲が狭くなるというわけである。

 撮った写真を自分の端末内で閲覧したり壁紙にする人にはいいが、写メールを中心に楽しもうという人にはちょっと向かない仕様といっていい。

 具体的には、VGAモードや壁紙モードだと、このように撮れるのだが、


 写メールモードにするとこうなる。


 写る範囲が狭くなってしまうのだ。こうして比べてみるとよけい残念でならない。

 さて肝心の画質。せっかく高精細な液晶に31万画素CCDを持っていながら、カメラの方は高画質とは言い難い。全体にちょっと暗めで鮮やかさにも欠ける。いくら薄曇りでももうちょっと色が出てほしいところだ。それでも破綻している箇所はなく、バランスはとてもいい。

[荻窪圭, ITmedia]

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