Mobile:NEWS 2003年1月31日 02:32 PM 更新

エプソン、「ACDT」で携帯向けカメラに参入

伸び盛りの携帯電話のカメラ部品にエプソンも参入。新型の「ACDT」センサを使い、2003年度中の量産を目指す

 セイコーエプソンは新開発したイメージセンサ「ACDT」の開発を完了し、携帯電話向けのカメラモジュール市場に参入する。2003年度中の量産を目指す。

 ACDT(Advanced Carrier Detection and Transfer Technology)は、CCDの高画質とCMOSの低電圧・低消費電力という両方の長所を併せ持つ新型のイメージセンサ。イノテックが開発した「VMIS」(Threshold Voltage Modulation Image Sensor)技術を基に、イノテックと共同で開発した。ACDTを使った映像素子は2001年のCEATEC JAPANで参考出展された。

 VMISは、CMOSセンサと同様に読み出し方式にX-Yアドレス方式を用いて消費電力を抑える。汎用のCMOS製造ラインで生産できるため、生産コストも抑えやすい。一方、画質を高めるために画素構造はCMOSと異なる新方式を使う。3-4個のトランジスタを使うCMOSに対し、VMISは1個のトランジスタとフォトダイオードという簡単な構成になっており、微細化した際も画質の劣化が少ないという。

 既に1500万を突破したカメラ付き携帯電話では、当初多かったCMOSから、画質に優れたCCDセンサへの移行が進みつつある。しかし製造法が特殊なCCDは供給メーカーも限られ高コストな傾向にあり、消費電力もCMOSの約3倍と大きい。



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関連リンク
▼ エプソン
▼ イノテック エプソンとの共同開発のリリース
▼ イノテック

[斎藤健二, ITmedia]

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