Mobile:NEWS 2003年2月13日 07:12 PM 更新

カメラ、マルチタスクの使い勝手は〜第2世代FOMA「N2051」 後編(1/2)

第2世代FOMAの二番手として登場した「FOMA N2051」は、FOMA初のツインカメラ搭載機。「N2001」から採用されたマルチタスク機能も健在だ

 前編(2月12日の記事参照)の「ハードウェアの特徴」「ニューロポインタ」「文字入力機能」に引き続き、後編では「カメラ機能」「マルチタスク機能」を解説する。

VGA撮影も可能な高画素カメラ機能

 FOMA「N2051」は、背面に31万画素、内側に10万画素のCMOSカメラを搭載したツインカメラ端末。背面のカメラはVGAサイズでの撮影にも対応している。解像度不足は感じるが、富士通製FOMA「F2051」の最大サイズ352×288ピクセルの画像と比べた場合(2月3日の記事参照)、情報量はしっかり確保されている。やはり31万画素と10万画素の違いは大きい。


カメラを利用するときには、あらかじめ静止画、静止画VGAモード、動画のいずれかを選択する必要がある。撮影時には上下キーでズームのオン/オフ、左右キーで明るさ調整が行える


左からメール(小)、メール(大)、メール(大)でズーム、待ち受け画面サイズの画像。ズーム倍率は3.5倍とかなり高く、中間はない。これらのサイズでは、画質的に特に31万画素のメリットは感じられない


左がN2051、右が三洋電機製のデジタルカメラ「MZ-1」を使い、それぞれVGAサイズで撮影した画像。N2051もVGAサイズの撮影ではぐっと情報量が増え、デジカメとしての実用度も増す。ただし周辺部にいくほどシャープさが失われるなど光学系の限界も感じられる。同じ位置から撮影した「MZ-1」のVGAサイズ画像と比べると、全体にもうひと頑張りという印象だ

 ストロボのような補助光機能は備えていないが、照明のある屋内ならば問題なく撮影できた。受光素子の感度を上げて撮影する機能もあり、ノイズは増えるがかなり暗い場所でもある程度、被写体を確認しながらの撮影が可能だ。


屋内照明だけでもVGAサイズで十分実用的に撮影できる


受光素子の感度を上げることで、暗所でも被写体を確認しながら撮影できるが、当然ノイズは増える。左が通常、右が自動(感度向上)モードで撮影したもの

 N2051は、VGAサイズの画像でも電子メールに添付して送信できる。相応のパケット料金が必要だが、この点はFOMAならでは。ただしVGAサイズの画像を赤外線送信することはできない。

 公式な使い方ではないが、静止画をPCで赤外線受信し、コンバータを利用すればJPEGファイルとして取り出すことができる。USBケーブルとデータリンクソフトを利用すればPCにも転送できるはずだが、出先で他人のPCにちょっと転送なんて使い方はしたくなると思う。

 カメラ機能における最大の不満は、フォルダ分けもできなければ、サムネイル機能もないことだ。さらに自動生成されるファイル名は年月日(8桁)+時分(4桁)であり、1分以内に複数の画像を撮影すると同じファイル名になってしまう。もちろん内部的には別画像として管理されるが、PCに取り込んだ場合などには不便この上ない。最大撮影枚数が100枚程度と、それほど静止画を端末内に保存できるわけではないが、ちょっとお粗末だ。


静止画一覧。VGAかそれ以外かの区別ができるだけで、見ての通り同じ名前のファイルも生成される


レタッチ、メール添付、赤外線送信などは一覧からしか行えず、画像表示から行えるのは限定された作業のみ。このあたりもかなりちぐはぐだ

 動画はiモーションメールとして送信するものなら、概ね10〜17秒程度の撮影が可能だ。撮影時間は設定によって異なり、実際に撮影を行ってみたところでは、標準で15秒程度、画質重視で10秒程度、時間優先で17秒程度となった。iモーションメールの特徴である秒間15コマのスムーズな動画は、おそらく画質重視の設定の場合のようで、少なくとも(撮影)時間優先の設定では、動画がスムーズだという印象は受けない。

 動画撮影後の保存は早く、プレビューしてから保存するか破棄するかを選択できるのは便利。動画の撮影、再生ともその動作は非常にきびきびしている。


動画撮影でもユーザインタフェースは静止画とほぼ共通。動画はメール用を選択するとメールで送信可能なファイルサイズまでしか撮影できなくなる。撮影可能な時間は設定によって異なり、事前に正確に知るすべがない。突然「サイズいっぱいです」と撮影が終了するのはあまり親切とはいえない。なお動画は、サイズが2段階、品質が3段階に設定できる。動画一覧はメール用なのか、動画メモなのかすら分からず、サムネイル表示もない。静止画も動画も一覧表示は改良を望みたい 

 メールでは送信できなくなるが、“動画メモ”として撮影すると、標準設定で1件最大100秒(約800Kバイト)までの撮影が可能だ。また筆者が確認したところ、画質重視の設定で限界の70秒程度撮影した動画も、赤外線でPCへと送信できた。vNOTE形式で受信したファイルは約1.1Mバイト、3gp形式へデコードしたファイルは約800Kバイトだ。

 2月13日の時点で、まだドコモからPCで撮影した動画を再生するソフトは提供されていないが、蘭Philipsのサイトで配布されているプレイヤーソフトでの再生が可能であった。「F2051」の動画についても、問題なく再生できた。これは読者から寄せられた情報で、この場を借りてお礼を申し上げたい。

[坪山博貴, ITmedia]

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