Mobile:NEWS 2003年2月17日 06:23 PM 更新

iショットへの返信が今日から可能に

これまで“返信不可”だったiショット──ドコモの画像付きメールサービスが改良された。これを機会に、J-フォン、auの画像付きメールサービスと、新iショットを比較してみた

 NTTドコモは2月17日、同社の画像付きメール送信サービス「iショット」に新機能を追加、iショットへの返信が可能になった。サーバ側の改善であり、従来の端末でも新機能を利用できる。

 これまでiショットは、送信されるメールの文面に自分の電話番号が表示されてしまう上、相手はそのメールに返信できない仕組みだった。ドコモは2002年11月22日、iショットセンターからiモードセンターへ送信者のiモードメールアドレスを照会することで、返信を可能にするとアナウンスしていた(2002年11月の記事参照)。

 今回のiショットセンターの改善により、iショットは他社の画像付きメールサービスにかなり近づいた。相手のアドレスをそのまま入力すればいいため、手軽さでは最も優秀だ。

画像付きメールのネックとなる、iモード端末

 画像付きのメールをやり取りする際に、いつも問題になるのがiモード端末だ。J-フォンやauの端末が画像をメールに添付して送受信できるのに対し、iモードメールにはファイルの添付が行えないからだ。

 とはいえ、携帯電話最大のシェアを持つiモードを無視するわけにはいかず、各社は「iモードに撮影した画像を送るサービス」を提供している。手法としては、間にサーバを置き、画像を示すURLを送信するという手法が使われることが多い。

 各社の、他社向け(iモード向け)画像付きメール送信サービスは以下のようになる。

キャリアサービス利用法
ドコモiショットそのまま送信
auフォトメール便アドレスのdocomoをdに、neをnepmに変えて送信
J-フォン@写メール本文の先頭に相手のアドレスを記入して、j@sha-mail.jpに送信

 各社共に無料サービスとなっており、iモード以外の端末やPCに向けてもURL送信の形でメールを送ることができる。

 しかし受信側の使い勝手には、大きな差があった。

サービスiショット(旧)iショット(新)フォトメール便@写メール
送信元photo-server@docomo-camera.ne.jp送信元端末送信元端末送信元端末
返信×
保存期間10日間10日間7日間7日間
送信に失敗した場合の通知
不明な送信先に送った場合の通知×
iショットでは回線交換を用いるため、パケット通信を用いる他社のメールサービスに比べて失敗する可能性がある。送信に失敗しても意識的に確認するまで通知してくれない端末もあるため、△とした


iショット端末、フォトメール端末、写メール端末から、ドコモの「P504i」に画像付きメールを出してみた。受信したメールがこれだ。どのサービスも基本的には画像をサーバに保管し、そのURLをメールで通知する形になっている

 これまでは、iショットだけが受け取ったメールに返信が行えず、しかも相手に電話番号が通知されてしまうなど、見劣りしていた。今回の改善により、他社のサービス品質にかなり近づいた。

 さて、今度は送られてきたURLにアクセスした場合の表示を見てみよう。


同じくP504iでURLにアクセスしてみた。@写メールでは写真サイズが小さいが、これはP504iに特有の現象のようだ。iショットは旧、新共に表示は同じ

 @写メールでは件名と本文が、フォトメール便では本文が写真と共に記載されているのに対して、iショットでは画像のみ。大事な画像付きメールを受け取った場合は保存しておきたいもの。通常、「画面メモ」機能を使ってページを保存すると思われるが、iショットの場合、メッセージ(本文)は保存できない。

操作性はiショットもなかなか

 ただし、送信側の操作性に目を向けると、iショットもなかなか優れている。通常と同様にメールを作成し、画像を添付(実際には添付ではないが)して送信すれば、iショットメールを送れる。

 対して、フォトメール便ではメールアドレスの「docomo.ne.jp」を「d.nepm.jp」に変更して送ることになる。iモードユーザーをアドレス帳に登録するときに、写真用のアドレスを別途登録しておけばいいだけだが、面倒だ。

 @写メールでは、本文にメールアドレスを記入する必用がある。こちらは端末ごとに使い勝手が変わってくる。J-フォンのヒット端末「J-SH08」「J-SH09」「J-SH51」「J-SH52」などのシャープ製端末では、本文記入時にアドレス帳を参照してメールアドレスを入力できない。そのため、アドレスを手で入力するか、あらかじめ「テキストメモ」などに登録しておく必要がある。

 iショットの場合、iショットサーバを改良することでサービスはかなり改善された。最大の問題は、ユーザーがiショットサーバを利用せざるを得ないところにあるかもしれない。J-フォンやauから画像付きメールを送る場合、iショットほどキャリアに依存しておらず、一般のサービスも利用できる。実際、同様のサービスを提供している一般サイトもある。

 また、FOMAとの相性の悪さは、課題として残っている(2月13日の記事参照)。当初は画像付きメールはFOMAで行う方針だったドコモだが、iショット端末が500万台を超えた今となっては、iショットを無視できない。今後の改善が期待される。



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関連リンク
▼ iショット
▼ フォトメール便
▼ @写メール

[斎藤健二, ITmedia]

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