Mobile:NEWS 2003年2月17日 06:48 PM 更新

IrFM【あいあーるえふえむ】

“携帯電話を財布にする”ために、解決しなくてはいけない課題の1つが、通信方式だ。IrFMは、枯れた赤外線技術を使って決裁を行うために定められた規格である

 IrFM(Infra-red Financial Messaging)は、赤外線を使った通信規格の標準化団体であるIrDAが、赤外線による決済サービス向けの規格として2002年2月に発表したもの。

 IrFM策定の中心メンバーでもあったVisaは、「Visa近接通信支払用金融情報仕様1.0版」を発表しているが、これはIrFMを基にしたもので、赤外線通信決済の基本的な技術要件を規定している。

 KDDIがCDMA2000 1xを利用して行うクレジットカード決済実験「Kei-Credit(ケイクレジット)」にIrFMが使われている(2002年4月の記事参照)。店舗のレジ横に設置するIrFM用決済端末は赤外線通信技術に明るいリンクエボリューションが開発した。

 IrFMで送られるのは個人認証用のデータで、支払そのものはクレジットカードから引き落とされる。IrFMを実装した端末から、利用するカードの種類(クレジットカード、あるいはデビットカードなど)を選び、送信ボタンを押すことで支払情報が決済端末に送られる。すると決済端末を経由して金融機関に情報が送られ、認証を受けることができるというもの。認証後にはデジタルレシートが発行され、端末の画面上に表示される。

 モバイル決済に使う技術には、非接触ICカードやRFタグなども有力視されているが、携帯電話や時計などにも搭載できる小型で廉価なデバイスとして赤外線が有利であり、さらに技術的にも枯れているということで、IrFMの普及が期待されている。



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関連リンク
▼ IrDA IrFM
▼ Kei-Creditのページ
▼ リンクエボリューション
▼ IrFMとは

[江戸川, ITmedia]

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