Mobile:NEWS 2003年2月27日 02:08 AM 更新

鷹山、7月に準定額PHS接続サービスを開始

鷹山は、7月の準定額制接続サービス開始に向け基地局の改修を進めている。ADSL、無線LANなどとの接続により、エリアの問題も解決していくという

 東京ビッグサイトで開催中のIP.netのセミナーに鷹山の高取直社長が登場、PHSを使った準定額制データ通信サービスの見通しを語った。3月にもIP対応基地局の構築やIPアクセスポイントの整備に着手し、7月に準定額PHS接続サービスの「ステップ定額サービス」を開始する予定。


鷹山の高取直社長

 他エリアとの相互接続の拡大や、法人およびリテール営業を展開し、来春にはVoIPを使った通話の準定額サービスも提要するという。また、具体的な説明は後日としながら「他事業者PHSや携帯電話、ADSL、無線LANなどにも接続先を拡大する」と、さまざまなインフラとの相互接続を視野に入れている。

 「ステップ定額サービス」は、利用時間に制限が儲けられた準定額制サービス。高取氏はこの料金体系について、限られた電波資源を効率よく公正に配分するための提案であると説明した。「つなぎ放題にしてしまうと、目的がないのに『My電波』というとらえ方で使ってしまうユーザーが出てきてしまう」。そうした悪意ある電波占有者を抑止して「より多くの人に楽しくインターネットを利用してもらいたい」という考えだ。


NTTの新ノード交換機を利用した鷹山のデータ通信サービスの仕組み

 IP対応基地局の構築にあたっては、NTTの新ノード交換機を採用。交換機の「ISM折り返し機能」を使うことでNTTのISDN部分を定額制にできたという。


IP対応基地局はA型とB型の2種類。A型は32/64Kbpsアクセスポイントを提供。B型は無線LANを併設、32/64Kbpsに加え2M/12MバイトのIPアクセスポイントを提供する。アクセスポイント数は、1月末時点で23区内で3万9000アクセスポイント、1都8県で10万アクセスポイント。ターミナル駅など導線エリアにはB型を設置。ユーザーが15名以上いる場合には申し込めば1カ月ぐらいでB型を置くかどうかを検討して柔軟に対応するという。現在、板橋区、練馬区の一部でA型、早稲田、高田馬場、新宿、渋谷、池袋、世田谷でB型のIP対応基地局を使った運用実験を行っている

 鷹山では、役割を終えた基地局を、PHSが盛り上がりを見せ始めている中国に輸出している。あと2〜3年もすれば中国でもPHSを使ったデータ通信需要が増えることを見込んでおり、「中国で(データ通信が広がれば)中国と日本が、IPとしてみた時に内線接続としてつながるインフラになる」と、期待を寄せている。


PHS MoUグループ調べによる世界のPHS加入者予測。中国ではこれまで人口200万以上の都市でPHSの許認可が下りなかったが、今では認可されるようになり、固定電話網と比べて管理しやすいことからPHS網の価値が上がっているという。利用者が急速に増え、1500万契約に達したという調査結果もある。三菱電機や三洋電機、京セラといったメーカーが端末や基地局を中国向けに供給、「特需」に対応している



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[後藤祥子, ITmedia]

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