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2003年3月4日　08:30 PM 更新

3D表示可能なバイオも展示

「3Dコンソーシアム」設立の発表会場では、各社の3Dディスプレイ関連製品が展示。3D画像撮影を可能にする「CyberShot」アダプタや、3D表示される謎の携帯電話などが展示された

　シャープ、三洋電機、ソニー、NTTデータ、伊藤忠商事が中心となって3月4日、「3Dコンソーシアム」が設立された（3月4日の記事参照）。発表会場では、各社が3D立体表示に関連したデバイスを展示していた。

ソニーが展示した3D表示可能なノートPC、バイオ。液晶ディスプレイにフィルタを付け、目の前のフィルタを通して見ると立体に見える。右は、3D画像を撮影するための、CyberShot向けアダプタ。3D画像は、離れた位置から2枚の写真を撮って組み合わせることで作成する。このアダプタを取り付ければ、左右それぞれ視差のある静止画を一度に撮影できる。バイオには専用のソフトが入れてあり、撮影した画像を取り込めばすぐに3D表示が可能だという

シャープが、3D液晶搭載の「SH251iS」（2002年11月の記事参照）を展示する脇では、エイチアイがシャープの3D液晶上で立体表示される3Dポリゴン（2002年8月の記事発表）をデモしていた。携帯電話だと思われるが、ディスプレイ以外は覆われている

2枚の画像を撮影しなくても、1枚の静止画から3D画像を生成する、マーキュリーシステムの「Mercury3D」技術（2002年11月の記事参照）。会場では、ビデオデッキから映像を再生し、それをリアルタイムで立体映像に変換、表示していた。表示に使われていたのは、15型の3D液晶を搭載したシャープのノートPC。原理的には、どんな大きさであっても3D液晶にできるという

シャープはVGA対応Linuxザウルス（2002年11月の記事参照）の液晶を、3D液晶に変えたモデルを展示。CGシリコン液晶を使い、解像度はVGAのまま、裸眼3D表示を可能にした

　数多くの3D関連製品が展示されたが、目指す道は各社微妙に異なるようだ。

　三洋電機が、3D表示デバイスの中心と見るのはテレビ。同社は裸眼で3D表示可能な50型PDPディスプレイを3月からサンプル出荷する予定だ。携帯電話向けディスプレイでも、動画が普及してからが3Dの出番だと見る。

　シャープは、ある程度小型のものが中心になると想定しているようだ。原理上、裸眼で3D表示できるディスプレイは、立体視できる位置が決まっている。三洋電機は複数の位置からでも立体視できる「多眼対応」のディスプレイをテレビ向けに開発しているが、シャープの3D液晶は基本的に位置が固定だ。そうした理由からか、携帯電話やPDA、大きくてもノートPCなどをターゲットにしている。

　ソニーは、デバイス開発に関しては何も明らかにしなかった。コンソーシアム参加の代表として登場したのは、バイオノートブックコンピュータカンパニー3部の溝口幹統括部長。しかしノートPCやデジタルカメラの3D対応に関しては明言を避け、あくまで「規格標準化の実現に協力する」（溝口氏）と言うに留めた。

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3Dコンソーシアム

[斎藤健二, ITmedia]

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