Mobile:NEWS 2003年3月5日 00:16 AM 更新

ケータイカメラ画質研究ラボ〜au「A5304T」(1/2)

BREWの搭載で注目を集めるauの東芝製端末「A5304T」。31万画素CCDカメラも見逃せない出来のよさだ

 auの新機能端末はまず東芝から、ってわけでもあるのかないのか、ダウンロードに対応した最初のBREW端末「A5304T」が登場した。デザインも一新され、かなり気合いをいれての登場だ。


今年の流行色でもあるグリーンをラインアップした「A5304T」

 カメラも洗練されてきたかどうか、例によってチェックしてみよう。

  • 検証ポイント

1)撮ってからそれを送るまでの使い勝手はいいか
2)屋外での画質はいいか
3)室内での画質はいいか
4)暗いところでも撮れるか
5)その端末ならではのユニークな機能はあるか

基本的なカメラ機能とその使い勝手

 A5304Tのカメラは31万画素CCD。背面に1つ搭載され、レンズの横に「モバイルライト」という撮影補助用の照明がついている。

 起動は簡単で、一番右にあるムービーボタンを押すとムービー、長押しするとフォトモードが立ち上がるという仕組み。その際は側面の2つのボタンがシャッターとモバイルライトに割り当てられる。


 フォト/ムービーモードで端末を閉じると背面の液晶パネルがファインダーになり、自分撮りができる。この際には側面のボタンで撮影できる。

 撮影モードは「標準」と「PC」だけ。標準モードでは携帯電話用の144×176ピクセルサイズの写真、PCモードではVGAサイズの640×480ピクセルの写真が撮れるのだ。ほかには画質設定も何もない、シンプルなものである。

 待ち受け画面には標準モードの写真がそのまま、背面のカラフルウインドウや発信、着信画面など144×176ピクセルではないシーンで使うときは、画像をトリミングする。つまり標準モードで撮った写真をあれこれ使い回せるのだ。いちいち最初から「これは何用」と決めて撮るよりシンプルでいい。

 将来、液晶モニタがQVGA化していくことを考えると、標準とPCの間にひとつQVGA相当のサイズが必要になってきそうだが、まあ、当面は今の2パターンがシンプルで潔い。

 撮影自体は処理も速いが、標準モードの方がPCモードより撮影後の処理に時間がかかる。PCモード時は撮影後一瞬で保存されるが、標準モードでは撮影から保存まで5秒ほどかかるのだ。これはVGA解像度で撮影した画像を144×176ピクセルへ縮小するのに時間がかかっているようだ。ちょっと残念。

 逆に、再生時はデータ量が多いPCモードの方が画像展開に時間がかかる。

 このあたりがさくさくと分け隔てなく動作すると気持ちいいのだが、CPUパワーの問題なのかもしれない。

 再生はau共通のデータフォルダからたどる方式。特に使いやすいとか使いにくいということはないが、サムネイル表示機能がないのは残念。写真を閲覧するときは撮影日時から推測し、そこから1枚ずつめくっていくしかないのは残念だ。

基本画質のチェック

 今回は気持ちいい晴天下で気持ちよく撮影できている。いつもと同様のパターンを3つ用意してみた。


 1つめはリスの置物。2つめは象のすべり台。どちらも標準モードである。青や緑はなかなか鮮やかできれい。ダイナミックレンジはいまひとつ広くないが、ケータイデジカメとしては合格点だ。このサイズでは分かりづらいのでVGAの方もどうぞ。


 全体にやや青みが強いクールな色だが、なかなかの鮮やかさ。ディテールはレンズが小さいこともあってあまり出てないし周辺部は流れ気味だが、これだけの色が出ていれば初期の35万画素デジカメクラスには達している。


 標準モードでデジタルズームをチェック。ズーム倍率は等倍、2倍3倍6倍と4段階。6倍ズームだとここまで拡大できるが、ディテールはかなりきつい。ちなみにVGAモードで撮ったものはこれ。


 青空はウソのように鮮やかできれい。ダイナミックレンジが狭くて時計の文字盤が飛び気味だが、色がきれいなのでよしとしよう。

 今までのケータイデジカメの中でトップクラスではあるが、トップではないというレベルである。

[荻窪圭, ITmedia]

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