Mobile:NEWS 2003年3月25日 08:38 PM 更新

Mobile&Movie 第54回
WASABI「携帯電話、貸して」

映画の中の名脇役として登場する“モバイル製品”を紹介する「Mobile&Movie」。今回は、広末涼子とジャン・レノが親子を演じる「WASABI」。広末扮するユミが肌身離さず持っているのはFOMAです

作品名WASABI
監督ジェラール・クラウジック
制作年・製作国2001年フランス作品


 とにかく短気で、口より先に手が出るユベールは、フランス警察のトラブルメーカー。刑事としての眼力は一流なのに、ユベールの行く先々で乱闘騒ぎが起きてしまいます。上司には、これ以上もめごとを増やさないように、きつく釘を刺される始末。家庭を持つことを勧められたユベールですが、とてもそんな気にはなれません。なぜなら19年前日本で出会った女性こそが、ユベールの運命の恋人ミコで、ずっと忘れらなかったのです。

 しかし、ある日突然日本の弁護士から、ユベールに連絡が入ります。それは最愛のミコが亡くなったという、悲しい知らせ。弁護士は、ミコの遺言にしたがって、ユベールを日本に呼び寄せます。こうして19年ぶりに日本にやって来たユベールは、いきなり空港で一悶着。

 日本での相棒モモの車で弁護士の下へ向かったユベールは、たまらない気持ちになっていました。ミコがユベールの子を産んでいたというのです。動揺を隠せないユベールでしたが、とうとう娘ユミと対面します。

「あんた、誰!?」

 目の前に現われたのは、髪を染め派手な服を着て、携帯電話を肌身離さず持ち歩くイマドキの女の子。生意気な口ばかり叩くこの娘を、どう扱っていいかわからないユベールは困惑するばかり。自分が父親だと言い出せないまま、ユミが成人する2日後の誕生日まで、後見人として一緒に過ごすことになってしまいます。

 ミコに最後の別れを告げるため、葬儀場にやってきた2人。泣き出してしまうユミを、そっと支えるユベール。懐かしいミコの顔をじっと見つめているうちに、鼻に付いていた結晶を不審に思います。ガンで亡くなったという話を怪しく感じたユベールは、そっとその結晶を採取し、モモに渡して分析を依頼し、ミコの死因の調査を始めたのでした。

 葬儀の後、ユミを元気付けようとユベールは買い物に連れて行きます。お買い物と聞いてコロッと機嫌がよくなり、テンションの上がったユミ。デパートの中で、不審な男たちが後をつけていることに気付いたユベールは、やはりミコは病死ではないと確信します。

「携帯電話、貸して」

 ユミのストラップがジャラジャラついた携帯を借りて、モモに連絡するユベール。

「分析結果は出たか?」

「結晶は、青酸カリだ」

「ガンの治療に使うか?」

「使わない」

 ユベールの勘は当たっていました。連中がユミを狙っていると気付いたユベールはモモに武器を用意するよう頼み、ミコの死をめぐる謎の解明と周囲に現われたきな臭い相手との戦いを決意したのでした。

「警戒体制だ。1時間後に帝国ホテルで」

「装備は?」

「ありったけ」

 振り回されながらも、ユミを優しく見守るユベールの瞳は父親の優しさが溢れていました。

 ジャン・レノと広末涼子が鼻だけ似ている親子を演じるこの作品に登場する携帯電話は、おそらく映画初登場のFOMA。ユミの携帯電話として使われていましたが、FOMAの高機能ぶりは披露されませんでした。でも一瞬だけ、液晶画面に通話相手の顔が映るテレビ電話の場面も登場します。

 もうひとつの見どころは、ジャン・レノがいる日本の風景。新宿東口から、高島屋、石丸電気のネオンが見えるレストラン、あげくに渋谷のゲームセンターでは、ダンスダンスリボリューションまで披露していました。映画を観てロケ地めぐりをしてみるのも、楽しいかもしれません。

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[本田亜友子, ITmedia]

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