Mobile:NEWS 2003年3月27日 04:46 PM 更新

ケータイカメラ画質研究ラボ〜au「A1301S」(1/2)

日本のソニー・エリクソン製端末としては初となるカメラ付き携帯電話、auの「A1301S」が登場した。290度回転する31万画素CMOSカメラの性能を見ていこう

 カメラ付が当たり前になったのにずっと沈黙を守ってきたソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズから、とうとうカメラ付きの着せ替えケータイが登場した。それもauからである。「A1301S」。53xxではなく13xxなのがやや不満ではあるが、ソニー・エリクソンらしいカッコいいデザインで仕上がってきた。さっそく31万画素CMOSカメラの機能を見ていこう。

  • 検証ポイント

1)撮ってからそれを送るまでの使い勝手はいいか
2)屋外での画質はいいか
3)室内での画質はいいか
4)暗いところでも撮れるか
5)その端末ならではのユニークな機能はあるか


とうとう出た! ソニーのムービー端末

 A3101Sの一番の特徴はモーションアイブランドの回転式カメラ。回転させることで自分撮りも簡単にできる。この名称はバイオ C1というモバイル系のバイオノートで使われた伝統ある名前だ。

 最近流行の背面液晶はないが(時刻などが表示される小さなモノクロのパネルは付いている)、カメラが回転するので問題はないということか。回転角度は290度。まあ実際にはボディが邪魔をして撮れない角度が多いのだが、かなり楽しめる。

 カメラレンズの両側には白色LEDが2つ埋め込まれている。カメラモードの時は弱く自動的に点灯してレンズを向けられている人にカメラモードであることを教える役割を果たし、強く点灯させることでフォトライトとしても使える。なかなかユニークな考えだ。


 ソニー・エリクソンの端末といえばジョグダイヤルもポイント。このジョグは撮影時には回転でデジタルズームでき、ダイヤルの押し込みでシャッターになる。ボタンじゃないので慣れるまではやや押しづらいが問題はなかろう。それがいやなら右側面のシャッターボタンを使ってもいい。

 画質モードはたった2つしかない。ケータイモードとPCモードである。これはなかなか分かりやすくていい。ケータイモードだと120×160ピクセル、PCモードだと640×480ピクセルのVGAサイズの撮影ができる。

 おもしろいのはPCモード時は横長の写真が撮れること。だからカメラを横にして撮る必要がある。今までどの端末も、端末の液晶パネルが縦長なこともあって、VGAモードでも縦長の写真が撮れていたが、A1301Sはよりカメラらしく横長の画像を作ってくれる。本当は縦位置か横位置かをボタンで選べるとよかったのだがそこまではやってくれなかった。残念。

 撮影時には液晶モニタ全体がファインダーになるのがうれしい。画面を大きく使えるからだ。PCモード時やムービー時は右側に「↑TOP」と出るのもユニーク。ケータイの場合、縦位置でそのまま撮るのが普通なので、「このカメラは横にして撮ってね」と教えてくれるのだ


画面右に現れた「↑TOP」の表示

 撮影モードに入るには、側面のボタンを押すだけでいい。押すたびにフォトモードとムービーモードが切り替わる仕組みだ。液晶メニューからも切り替えられる。

 撮った写真はデータフォルダの「Myデータ」の「Myフォト」に保存されるau仕様だ。再生時は撮った写真のリストが表示されるが、サムネイル表示にも切り替えられる。ただしサムネイルを表示するのにはかなり時間がかかる。

基本画質のチェック

 晴天下でいつもの画像を撮影してみた。まずは象のすべり台。


象のすべり台。左がケータイモード、右がPCモード

 左がケータイモード、右がPCモードの写真だ。微妙にすべり台の色が変わっていて面白いが、PCモード時でも縦位置で撮ったときはケータイモードと同様の色で撮れている。横位置にしたことでホワイトバランスがややずれたのかもしれない。見た目に近いのは横位置で撮ったほうだ。

 直接日光を浴びている黄色い被写体という条件ながら、白飛びもせず、空の青さも出ていてかなり優秀なできといっていい。


リスのオブジェをPCモードで撮影

 続いてはリスのオブジェの写真。こちらはPCモードのみを用意した。これもケータイのデジカメとしては落ち着いたナチュラルな色調で、もっと派手目の鮮やかな絵作りをしてもいいと思うほど。かなりリアルな色ではあるのだが、リアルな発色はちゃんとしたデジカメの仕事だとわたしは思っている。カメラと思えばこちらのほうが自然でいいのだが。


ケータイモードで撮影。左から等倍、4倍、8倍


PCモードで撮影

 時計台を撮影したものを並べてみた。ケータイモードでは2倍4倍8倍と3段階のデジタルズームが用意されている。ここでは等倍、4倍、8倍の3つを並べてみた。さすがに8倍にするとぼけて使えないが、4倍程度なら十分。PCモード時も3倍まではデジタルズームが可能だ。ただし画質はかなり落ちる。

 こうして気がつくのは、画角がかなり広いこと。広い範囲が写るのでこれは非常によい。

 もうひとつは発色。基本的にオートホワイトバランスで撮っているのだが、ちょっとした構図の変化で青空の色がずいぶん違っているのが分かる。クセといえばクセなのだがこのホワイトバランスや露出のブレは残念だ。

[荻窪圭, ITmedia]

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