ベールを脱いだ「505i」メガピクセルカメラ搭載に限らず、505iでは数々の機能強化が行われた。端末内部との連携を強化した「iアプリDX」、ビデオの録画予約も行える赤外線機能、外部メモリの標準搭載……。505iの特徴を、iモード企画部長の夏野剛氏が語った
ついに505iシリーズがベールを脱いだ。説明に立ったNTTドコモのiモード企画部長 夏野剛氏は「機能満載で登場する。“みんなのワクワク携帯”なんて名付けた」と、505iシリーズの位置づけを説明する。 「今の携帯に少しでも飽き足らないところがある方はこれで十分に満足いただけると思う」。
505iシリーズは、504iおよび504iSシリーズの後継機種に当たる。特徴は数多いが、まずは共通機能から見ていこう。
左から、「P505i」「F505i」「N505i」「D505i」「SH505i」「SO505i」
PC向けマルチメディアフォーマットとして主流の「Macromedia Flash」が、505iには標準搭載される。夏野氏は「ビルボードのようにランキングを見せて、そこから着メロをダウンロードする。待ち受け画面が動く」、そういったことが、Flashを使うことで可能になると言う。 505i向けのFlashを作成するツールは、端末の発売前にドコモのサイトから無償で配布する予定だ。「PCでFlash MXを使っている方は、追加のソフトをダウンロードすれば簡単に作成できる」(夏野氏)。
これまでiモードの1ページ最大サイズは10Kバイト、着信メロディのサイズも10Kバイトだった。505iでは、それぞれ2倍の20Kバイトに拡大される。 QVGA液晶の全機種採用に伴い、高解像度液晶向けの壁紙を表示するには10Kバイトでは不足。ダウンロードデータが20Kバイトに拡大されたことで、より美しい画像、より綺麗な着メロのダウンロードが可能になる。
Java機能である「iアプリDX」も大きく変わった。
これによって、1つは「携帯ゲーム機のジャンルにかなり近づいた」(夏野氏)。 「容量が大きくなったので1つで集約できる。1つのアプリからほかのアプリにシームレスに移行できる。連携が可能になったことでさらに面白いゲームができるようになった」。 またiモードメールとの連携によって、端末のメールソフトをiアプリで置き換えることもできるようになる。夏野氏がデモしたソニーコミュニケーションネットワークの「ケータイPostPet」では、ペットがiモードメールを運んで来る。そしてiアプリからそのままiモードメールの返信が可能だ。 ダウンロード元以外のサーバへのアクセスが可能になったことで、例えばiアプリを使ったポータルサイトなども作りやすくなる。
端末内の情報──電話帳、着信履歴、リダイヤル、メール、着信音、スケジュール、ブックマークにiアプリがアクセスできることで、電話の発着信を見てキャラ他クターが話しかけてくる(バンダイネットワークスの「キティ&サンリオメール」)などができるようになる。
赤外線通信に熱心なドコモは、504i、504iSで赤外線ポート(IrDA)を標準搭載した。505iでは、それを一歩進めてコンシューマIrの送信機能を採用。テレビやビデオなど家電製品を、携帯電話からコントロールできるようにした。 この機能はiアプリから利用する。デモではアイラテが提供する「iテレビ/番組サーチ」を紹介。iアプリで番組表を見て、予約ボタンを押すと、ビデオデッキの予約設定が行える。
505iでは、6機種中3機種が100万画素オーバーのCCDを採用した。従来のハイエンドカメラであった、31万画素相当のカメラを積むのはP505iとN505iの2機種のみだ。
外部メモリには、撮影した画像のほか、アドレス帳など登録したデータのバックアップが可能 それに合わせて、共通機能としてすべての機種が外部メモリに対応した。「携帯で撮った写真を、コンビニなどでプリントアウトしていただく。ローエンドのデジカメ並になってきた」(夏野氏)。 ドコモ自身はプリントアウト事業を手がけないが、既に数社が携帯で撮影した写真のプリントアウトサービスを始めている。100万画素オーバーが増える505iシリーズの登場を見越してのサービス開始と思われる。 夏野氏は、「いままでそれほど画素数が多くなかった。これではデジカメの代わりに使うにはちょっと物足りない。ところが1.3Mピクセル並になると、いわゆるレンズ付きフィルムの用途には間違いなく使える」と話した。
ゲストで登場した加藤あいさん。「D505i」を持って、その画質にびっくり。「D505iもSO505iもこうしてみると、デジカメにしか見えない。本格的にデジカメっぽい撮り方ができる」と夏野氏は言う
会場では505iで撮影した画像をその場でプリントしてくれるデモも行っていた。これはSO505iで撮影した写真を、サービス版に印刷してもらったもの
なお、通信速度は下り最大28.8Kbpsで504iシリーズから変更はない。パケット料金についても、割引プランなどの予定はないという。
今回の発表は、505iシリーズの開発表明に近い。それぞれスペックは予定であり、発売時期の詳細も未定だ。夏野氏は「だいたい、これから3カ月くらいの間に順次出てくる」と話すに留めている。 ただし、実機が多数展示されていたのは「D505i」と「SO505i」。1つも実機を見ることができなかったのは「N505i」だった。こんな状況からも開発情報を推し量ることができるかもしれない。 また、価格については「いままでの携帯とそれほど大きくは変わらないプライスレンジで売らせていただきます」とした。従来の50xシリーズは、2万円後半から3万円台で発売となっている。
SO505iを片手にした夏野氏。ちなみに「F505i」に搭載された指紋認証機能は「僕がお願いして載せてもらった」と期待を示した
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