Mobile:NEWS 2003年4月17日 09:11 PM 更新

AirH" PHONE、2週間の利用で気になったこと


 「J3002V」を手にして約2週間、これで計4回のレビューを行ったが、ここまでのレビューを補足する意味も含め気になった点を上げておこう。

 まずアキレス腱と思えたのが、文字入力。記号などの割り当てに独自色が強く、他機種からの乗り換えや携帯電話と併用すると違和感が強い。もちろん「J3002V」だけを利用するなら慣れてしまう問題だとは思うが、仕事上年間十数台はケータイを触れる筆者でも珍しいと思えたレイアウトだ。

 また日本語変換に関しても今となっては平均以下だ。最新の携帯電話が軒並み搭載しているような文字入力を省力化する機能は一切ない。

 カナ漢字変換能力自体は低いとは思わないし、同じ「Compact VJE」を搭載する「KX-HV210」(2002年10月の記事参照)と比較すると候補一覧が表示されるだけでも使いやすいのだが、携帯電話では現在かなり力が入っている部分だけに見劣りする。Eメール送受信に必要な通信コストが格段に低いだけに、やはりもう一押しほしい。

 端末の完成度という点でも不満はある。筆者は2週間で3回ほどブラウザ利用中に完全なハングアップに出くわした。1度目は状態を把握していないのだが、残る2回はYahoo!Japan掲示板の特定掲示板をブックマーク登録した時だ。1度目は「ブックマークを登録しました」の画面で、2度目はブラウザ画面に戻った時点でハングアップし、終話ボタンで待受け画面に戻ることもできず、バッテリーを外すしかなかった。

 この問題はある程度再現性があるようだ。筆者が実験したところ、PC用のWebにアクセスし、メモリオーバーが1度発生した後、Webアクセスを続けてYahoo!Japanの特定掲示板をブックマーク登録しようとするとかなりの頻度で再現する。ハングアップに関してはインターネット上の掲示板でも話題になっており、筆者の端末固有の問題ではなさそうだ。

  AirH" PHONEという新サービス対応の唯一の端末であり、のサービス開始に合わせて開発を急いだという側面もあるのかもしれないが、ケータイとしてはかなりお粗末という印象は受ける。ファームウェアレベルでの問題だと思うので早期の改善が必須だろう。

 端末単体に関しては不満点もあるし、完成度の低さも感じる。しかし定額でのEメールの送受信とブラウジングも可能にしたAirH" PHONEというサービス、PCでのインターネット接続利用時の導入コストの低さなどまで含めてみると、魅力的な端末であることに間違いはない。

 筆者が発表会などで確認した限り、AirH" PHONE対応端末は年内にも数機種が登場する予定だ。単にデザインやメーカーが違うだけではなく、後追いで登場する以上はAirH" PHONEというサービスを、さらに魅力的に利用できる端末の登場に期待したい。



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[坪山博貴, ITmedia]

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