Mobile:NEWS 2003年4月23日 05:58 PM 更新

台湾でAirH”PHONE〜国際ローミングを試す(1/2)

日本で使っている端末を、そのまま台湾で使える──DDIポケットが始めた国際ローミングを試してみた

 4月1日、AirH”PHONEの発売と共にDDIポケットの国際ローミングサービスが始まった。対象地域は台湾で、現地のPHS事業会社である大衆電信がローミング先になる。台湾では日本と違ってPHSが好調だという話を聞き、多大なる期待とともにさっそく現地に飛んでみた。

事前準備

 PHSによる国際ローミングと聞いて、いても立ってもいられなくなった筆者は、2週間後の格安ツアーに申し込んでしまった。情けない話だが、台湾にも新型肺炎「SARS」が発生していると分かったのは、出発間際のことである。ここまできたら「覚悟を決めて行くしかない!」と、通販で買った高価なマスクを握り締め、台湾行きを決行した。

 行くと決まればさっそく端末の準備だ。地元の家電店でAirH”PHONEを買い、DDIポケットのサービスセンターに電話して国際ローミングを申し込む。まだそれほど利用者がいないのか、オペレーターの対応はやや不慣れに感じられる。また、そもそもの契約プランが請求書払いであったためか、申し込み受付の前に「カード払いへの変更」を盛んに勧めてくる。どうやら、「海外に出てしまって連絡が取れなくなる」──つまり通話料を回収できなくなるケースを恐れているようだ。「4日ほどの出張だから」と説き伏せて、ようやく国際ローミングの申し込みを受け付けてもらえる段階に入った。

 国際ローミングの料金は日額100円。長期利用の場合には月額最大1000円のプランも選べる。ローミング時には台湾内の通話(40円/分)、ノートPCなどによる台湾のアクセスポイント(電話番号123##4、64kPIAFS)への接続(40円/分)がサポートされる。

 これらの説明を一通り受けたあと、転送サービスの必要性について聞かれた。国内からの連絡時に、普段使われているPHS番号にかけると、台湾のPHS番号に転送してくれるサービスだ。基本料は発生しないが、転送時には通話料が200円/分かかるという。国内では誰にも番号を教えないようにして、とりあえずサービスだけは申し込んでおくことにした。

 ローミングサービスの利用開始日と、帰国予定日(利用最終)を伝えておくと、その期間だけサービスが有効になる。申し込みの最後に(筆者の場合は折り返しの電話連絡で)台湾で使うための電話番号(0968で始まる10桁の番号)を発行してくれるので、それをAirH”PHONEに登録して準備完了だ。

台湾入国

 SARSの影響でものものしい雰囲気の成田空港から約2時間半、定刻どおりのフライトで中正国際空港に降り立ったチャイナエアライン17便。機内ではほとんどがマスクを着用していたものの、なかなか快適な旅である。台湾ではSARSの流入を防ぐため、入国審査前に全乗客の検温を義務付けている。体温が38度以上あって、咳などの症状がある場合、当然ながら入国拒否となる。幸いにも筆者を含めた乗客の中で、別室に連れて行かれた人はいないようだ。

 入国審査を済ませ、空港内でさっそくPHSの電源を入れる。この時点ではDDIポケットのモードだから当然圏外表示だ。メニューから「通信」-「国際ローミング」を選び、事業者選択の項目で「大衆電信(FITEL)」に切り替える。数秒後にはアンテナバーが5本立ち、空港内でPHSが使える状態になったことが分かる。


設定の手順

 空港でガイド嬢の出迎えを受け、宿泊地である台北市内まで有料道路を、バスで約50分ほどの道のりを行く。途中もアンテナバーが0本〜1本表示となっており、圏外表示になることはない。だが、これは空港で捉えたアンテナをそのまま表示しているだけのようだ。何しろこの有料道路上では、発信も着信もほとんど不可能だったのである。

 それでも有料道路を降りて、台北県から台北市に入るあたりでは、アンテナバー表示もしっかりしてきた。車での移動中はアンテナをなかなか探せないが、かなりの場所がサービスエリアになっているようだ。宿泊に選んだのは、日本人利用者も多い、西門町近くの麒麟大飯店(キリンホテル)。もちろん部屋の中(9階)もしっかり圏内である。

[江戸川, ITmedia]

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