携帯電話や電子辞書にも〜電子ブック拡大を狙うシャープこれまでPDAやPCを中心に電子ブックを配信してきたシャープスペースタウン。その裾野を広げるために、携帯電話や電子辞書にも電子ブックビューワを搭載する
これまでシャープが開発する電子ブックビューワ「ブンコビューア」は、PCやPDA向けに提供されてきた。シャープは今後、電子辞書や携帯電話にも「ブンコビューア」を搭載、その裾野を広げたい考えだ。 「東京国際ブックフェア2003」のシャープブースには、ブンコビューア搭載の電子辞書「PW-C6000」(3月5日の記事参照)や、J-フォンの携帯電話「J-SH53」が展示され(4月24日の記事参照)、その使い勝手をかいま見ることができる。
電子辞書のPW-C6000には、SDカードスロットと電子ブックリーダ「ブンコビューア」が搭載される。ユーザーはPCなどを経由してダウンロードしたXMDF形式の書籍データをSDカードに入れてPW-C6000に差し込めば、電子辞書で読書を楽しめる。 読書中に分からない言葉があったときに、辞書と連携させてすぐ調べられるという電子辞書ならではの機能も搭載された。音声再生には未対応のため、最近流行の英語学習ソフトを音声付きで使えないのが残念だが、既に「次のステージでの課題」として対応を目指しているという。 400万台市場といわれる電子辞書マーケットは「月間でPDAの約3倍という上り調子」だとシャープSST推進センター主事の村松正浩氏。電子ブックは持ち歩いて使われることも多く、そこに電子ブックを搭載しない手はないというわけだ。
シャープSST事業部の谷口実所長が開発予告していた(2002年7月19日の記事参照)、携帯電話へのブンコビューア搭載もついに実現した。 5月中旬以降発売予定のJ-フォン「J-SH53」(本日の記事参照)は、端末本体に携帯電話用のブンコビューアがプリセットされる。「PCやPDAで読んでいたデータが、そのまま携帯電話でも読めるようになる」(シャープ国内営業本部SST推進センター主事の伊藤浩之氏)。 携帯電話からの書籍データダウンロードには未対応のため、ユーザーはPCやPDAでダウンロードしたXMDF形式の書籍データをSDカードに入れ、携帯電話で閲覧することになる。 谷口氏は「モバイルでの読書定着に向けて今年1年、徹底的にケータイをフォローする」という。PCやPDAユーザーに比べて携帯電話ユーザーは年齢層が下がるため、そうした層に受け入れられるコンテンツも積極的に取り入れていく方針だ。
電子ブックの普及を阻む問題として挙げられるのが、OSやデバイスによって「読める本と読めない本」が出てきてしまう点だ。シャープはこの点を考慮して「ブンコビューア」の電子ブックデータフォーマット「XMDF」をオープン化、「ワンコンテンツ、マルチユース環境」を強化していく考え。今回の電子辞書や携帯電話への対応もその一環で、今後もより多くのデバイス向けにビューワを開発する意向だ。 関連記事 J-フォン、100万画素CCD搭載「J-SH53」発表、MPEG-4録画に対応 J-フォンは、有効100万画素CCDを搭載した新端末「J-SH53」を5月下旬以降に発売すると発表した。有効100万画素CCDを搭載し、最大1144×858ピクセルの画像を撮影し、SDメモリーカードに保存できる シャープ、携帯電話対応電子ブックビューワ開発へ シャープが携帯電話用の電子ブックビューワ開発に着手する。また、各種PDA用のビューワを8月をめどに無料公開することも明らかになった “CGシリコン液晶”搭載への布石?――シャープ、SD対応カラー電子辞書 シャープがSDメモリーカードに対応した「電子カラー百科辞典 PW-C6000」を発表。SDメモリーカードを介してコンテンツの追加ができたり、電子ブック/画像ビューワ代わりになるといった従来の電子辞書にはない機能を搭載した 「今年は電子ブック元年に」――ドコモとの連携でデファクトを目指すシャープ NTTドコモと電子ブック分野で協力することを表明したシャープ。「今年に入って電子ブック市場に手応えが感じられるようになってきた」と語り、仕様のオープン化でデファクトスタンダードを目指す [後藤祥子, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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