Mobile:NEWS 2003年5月16日 02:37 PM 更新

PXA255搭載、8時間半使えるモデルも〜新ザウルス2機種登場

シャープはVGA液晶搭載Linuxザウルスのマイナーチェンジ版「SL-C750」「SL-C760」を発表した。ソフトの起動が高速になり、MPEG-4の再生がサポートされた。上位モデルは8時間半の連続表示が可能に

 「PCのように使うPDA」というコンセプトで登場したのが、VGA液晶とキーボードを搭載したLinuxザウルス「SL-C700」。5月16日、このモデルの後継となる「SL-C750」「SL-C760」が発表された。IntelのXScale PXA255/400MHzを搭載し、動作メモリを64Mバイトに拡張。上位モデルとなるSL-C760には1700mAの大容量バッテリーが搭載され、8時間半の連続表示が可能になった。

 ブラックボディのSL-C750(市場予想価格6万円前後)は5月24日、ホワイトボディのSL-C760(市場予想価格7万円前後)は6月21日に発売される。

 SL-C760に搭載される大容量バッテリーは、SL-C750用にもオプションで発売される。専用電池ぶたとのセット販売で、希望小売価格は1万円。


ビジネスシーンにマッチするブラックボディの「SL-C750」と、大容量バッテリー搭載で電子辞書をバンドルしたホワイトボディの「SL-C760」。両モデルともこれまでオプション販売だったプレゼンテーション用ソフトがプリインストールされる


ボディカラーの変更に伴い、前モデルからキーボード部の配色も変わった

起動スピードが2倍高速に、MPEG-4再生にも対応

 両モデルとも、CPUにはIntelのXScale PXA255/400MHzを採用、従来32MバイトだったRAMが64Mバイトに拡張された。このため本体起動時やソフトウェア起動時のスピードが向上。従来モデルの約2倍高速に起動するという。

 ソフトウェアもブラッシュアップされ、メールソフトは添付容量が従来モデルの800Kバイトから2Mバイトに拡張された。「PC向けに送られるビジネスデータもほぼ受け取れるようになった」(シャープ広報)。また、これまでメモリ容量の少なさから閲覧できなかった大容量なWebページの閲覧も可能になっている。

 通信環境では、NTTドコモが4月から開始した定額制データ通信サービス「@Freed」用通信カードに対応したほか、FOMAやPDC携帯電話でのデータ通信を可能にするサン電子製CF型マルチファンクション通信カード「CS64CF」をサポートした。企業内利用で要望が多かったVPNへの対応も果たしている。

 SL-C700に搭載されていたメディアプレイヤーは、ムービープレイヤーとミュージックプレイヤーの2つに分けられ、ムービープレイヤーはMPEG-4動画の再生に対応。シャープの「AQUOS」やパーソナルサーバ「Galileo」で録画したムービーの再生も行える。

 PIM機能もブラッシュアップされ、カレンダーの中にToDoの表示が行えるようになった。

オプションで電池の持ちが2倍の大容量バッテリーも

 上位モデルとなるSL-C760に標準搭載される大容量バッテリーは、SL-C750向けにもオプション販売される。従来のバッテリーより厚みが増すため、専用のフタとセットで販売。SL-C750にバッテリーを取り付けて裏側全体をフタで覆う仕組みだ。


フタと一緒に提供される大容量バッテリー


従来モデル用(右)に比べて厚さが増し、逆挿入防止用のツメが付いている


そのまま取り付けると大容量バッテリー部のみが出っ張ってしまうため、裏側全体を覆うフタを付けて使う

  • 主なスペック

項目SL-C760SL-C750
OSLinux(OpenPDA)
CPUIntel XScale PXA255/400MHz
メモリFlash 128Mバイト(ユーザーエリア65Mバイト)/SDRAM 64MバイトFlash 64Mバイト(ユーザーエリア30Mバイト)/SDRAM 64Mバイト
液晶640×480ピクセル、3.7型6万5536色表示透過型システム液晶
カードスロットSDカードスロット×1、Type II CFカードスロット×1
バッテリー1700mAhリチウムイオン充電池950mAhリチウムイオン充電池
利用時間連続表示約8時間30分連続表示約5時間
サイズ120×83×23.2ミリ120×83×18.6ミリ
重さ約250グラム約225グラム
ボディカラーホワイトブラック
価格7万円前後の見込み6万円前後の見込み
発売日6月21日5月24日



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[後藤祥子, ITmedia]

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