こんなメガピクセル携帯が欲しい100万画素オーバーのメガピクセル携帯というと、とかく画質に注目が集まるが、それを生かすも殺すも内蔵ソフトの出来しだい。現時点で実現可能な仕様として、“カメラ周りの機能はこうあってほしい”要望をまとめておきたい
ドコモの505iシリーズや、J-フォンの「J-SH53」、auの「A5401CA」など、100万画素オーバーのカメラを積んだ端末──メガピクセル携帯が続々登場してきている(5月21日の記事参照)。“デジカメ代わりに使えるかも”ということで、期待は高まるが、画質以外の使い勝手という点ではどうだろうか。 携帯電話とデジカメを別々に持ち歩くのではなく、2つが1つになるメリットは、撮影した画像を端末内で閲覧したり、PIM機能との連動やメールで送受信できる点にある。 しかしメガピクセルの第1世代は、連携という点ではいささか不安な面も多い。今後、メガピクセル携帯の使い勝手を評価していく上での基準項目を挙げる意味合いも含めて、「メガピクセル携帯の使い勝手はこうあってほしい」という点をまとめておこう。
まずは起動から。普通のカメラ付き端末よりもメガピクセル携帯のサイズは大きく重くなる傾向にある。にも関わらず、ユーザーが高い関心を示すのは、もちろん“デジカメ的な使い方”を期待してのことだろう。 となると、待ち受け状態から簡単にカメラを起動して撮影できることが望ましい。起動時間も、一瞬とは言わなくても速いにこしたことはない。 撮影時のレスポンスも重要だ。デジカメ代わりに使うなら、シャッターボタンを押してから、実際に撮影が行われるまでにタイムラグがあるようではいただけない。
大きな差が出てくると思われるのが、ズーム機能だ。初期の携帯カメラでは、ズーム倍率の大きさばかりが競われ、2倍、4倍、なかには8倍などという端末もあった。しかし実際の利用シーンでは等倍からいきなり2倍へのズームアップは使いにくい。中間にどのくらい細かくズームを設定できるかが重要になる。 また自分撮りの際に気になるのが、広角側にズーミングできるかどうかだ。単なる“○倍ズーム”ではなく、使い手のニーズに合わせた機能を盛り込めるかどうかがポイント。 カメラにつきものの「明るさ」「セルフタイマー」「撮影サイズ」「ライトのオン/オフ」などを、簡単かつ素早く行えるかどうかも重要な点だ。不必要に詳細な設定ができるよりも、浅いメニューから基本的な項目が選択できたほうがいい。 メール送信は、どんなシーンからでも同じような操作でできるのが望ましい。昨今の端末では「メール」ボタンが付いているのが普通なのだから、画像を選択している、あるいは表示している状態でメールボタンを押したら添付状態で新規メールが作られるのが自然だろう。 「メモリカード内にある画像だから」「送信できないサイズだから」といった理由で送信できないのはメーカー側の怠慢。ユーザーにサイズ変更やコピーといった操作を促すなり、確認を取った上で修正作業を行うくらいのフレンドリーさがほしい。
これまでお遊び機能の1つであった画像編集も、メガピクセル携帯では必須機能だ。これまでは液晶の解像度が低く、撮影画像サイズも小さかったため、用途に応じて撮り分ければ画像編集の必要はなかった。iショット(S、120×160)で撮っておけば、メイン液晶の壁紙にも使えるし、メール送信にも使えたのだ。 しかし液晶・カメラ共に高解像度化が進むと、画像編集──特にサイズ変更のニーズが高まってくる。SXGA(960×1280)サイズの画像は、印刷するだけでなく、壁紙にも使いたいし、メール送信もしたいからだ。 本来は、[壁紙に設定]を選んだら解像度を変更して設定してほしいし、[メール送信]の際には自動で送れる解像度に変更して送信してほしい。さらに、単純に縮小するだけでなく、必要なところだけを切り取って使えたら便利だ。 メガピクセルカメラの場合、時刻表や地図を撮影するなどメモ代わりにも利用したい。そうなると必要なのが、撮影した画像の拡大表示だ。SXGAはQVGAの16倍の面積がある。細かく拡大できるかどうかが重要となる。
いまや、縮小画像(サムネイル)を使った複数画像の一覧表示は必須機能だ。表示速度も高速性が求められる。その上で、各画像の概要(撮影サイズや撮影日時)がチェックしやすいかどうかが評価のポイントになるだろう。 また最近では、“横向き”にして撮影できる端末も増えてきた。写真──と考えると横長の画像が自然。ただし問題は、閲覧時やメール送信した際に傾いた画像になってしまうことだ。これを意識した作りになっているかどうかには注意がいる。
505iシリーズやJ-SH53では、外部メモリカードスロットが用意された。250Kバイトにも達するSXGA画像を保存するには、今や外部メモリは必須だ。 ただし、外部メモリをどう扱っているかは機種によって差がありそうだ。操作性が内蔵メモリとあまりにかけ離れていると、ユーザーの混乱を招く。さらに、「壁紙設定」や「画像のメール送信」などで内蔵メモリと機能の差がありすぎるのも困る。単なるバックアップ用途ならば、内蔵メモリを増量して、ケーブルによるバックアップ手段を講じたほうが分かりやすいからだ。 とかく、メガピクセルというと画質ばかりが注目されるが、高画素カメラを生かすも殺すも内蔵ソフトウェアに寄る部分が大きい。
関連記事 メガピクセル携帯がいよいよ登場 100万画素オーバーのカメラを搭載したメガピクセル携帯の発売日が続々決定してきている ケータイカメラ画質研究ラボ:「D505i」はメガピクセルデジカメとして使えるか ドコモが505iシリーズの第1弾として市場に投入したのが、最大記録画素数123万画素相当の「D505i」。100万画素クラスのデジタルカメラと画質を比較、メガピクセルデジカメとしてどうなのかをチェックした ケータイカメラ画質研究ラボ:色作りが秀逸〜「J-SH53」の100万画素カメラ 世界初の100万画素CCD搭載携帯電話として市場投入されたJ-フォンの「J-SH53」。カメラ性能も「世界初」にふさわしい優秀な出来だ [斎藤健二, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
最新スペック搭載ゲームパソコン
最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
FEED BACK |