ケータイカメラ画質研究ラボ
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かなり期待はしたのだが、やはりケータイの画像というところか。だがよく見ると悪くない。ポイントは3つ。
1つはホワイトバランス。かなり青っぽくなってしまった。2番目は露出。やはりダイナミックレンジが狭いのか、すべり台の黄色がトビかけて白っぽくなっている。
かなり日差しが強かったのでそのせいかと思い、太陽が雲に隠れた瞬間を見はからって再度撮影してみたが、黄色は多少マシになったもののあまり変化はなかった。悪くはないが、EXILIMのこってりした色にはやはり負ける。自動露出の精度を上げて画像のチューニングをし直せばもっとよくなると思う。全体の色の描写は悪くないからだ。ただしダイナミックレンジについてはけっこう頑張っている。
曇天下での撮影になってしまったので、「D505i」や「J-SH53」で同じものを撮ったときとは直接比較できないが、EXILIMと比べてもけっこう頑張っているのが分かる。
3番目はディテールの描写力。これにはいくつか要因がある。1つは圧縮率。内蔵メモリだけでまかなうために、A5401CAはかなり高い圧縮率で保存しているため、どうしてもディテールが荒れるのだ。続いてレンズの違い。四隅をよく見るとかなり絵が流れてぼけている。かなり無理してレンズを小さく薄くしているのかディテールの描写力も全然違う。
ただ描写力についてはレンズのセッティングの違いもありそうだ。比較対象のEXILIMは1メートルより近くにピントが合わないというセッティングになっている。近距離での撮影が多くなると思われるカメラ付ケータイでその仕様はまずいので、A5401CAはかなり近くてもピントが合う仕様のようだ。
CCDは大きくなればなるほどピントの合う範囲が狭くなるので(もちろんほかにも絞りという大きな要素があるが、資料がないので詳細は不明だ。A5401CAのほうがピントの合う範囲を広くするために1段くらい暗めの絞りになっている気はする)、A5401CAのほうが近いところまでピントが合うセッティングにした分、遠景のピントはある程度捨てている……そう解釈してもいいのではないだろうか。たぶん、50センチ〜1メートルくらいが一番きれいに写る距離だと思う。それについては室内の作例で証明できる。
屋外でも日光が当たらない場所でマクロモードで近距離のものを撮れば、実に鮮やかで美しい絵を撮ってくれる。ちょっと条件はいろいろつくが、これはすごい。例えば、曇天下の日陰で大きな紫陽花をアップで撮ってみた。
これを観ればカメラ付きケータイで撮った写真とは誰も思わないだろう。素晴らしいのひとことに尽きる。
室内で撮る〜発色、画像のバランスに優れる
[荻窪圭, ITmedia]
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