Mobile:NEWS 2003年6月10日 00:12 AM 更新

ケータイカメラ画質研究ラボ
最もデジタルカメラに近い「SO505i」(1/2)

最もデジタルカメラに近い携帯──それがSO505iの評価だ。画質だけでなく、細かい画質調整やExif対応などもデジタルカメラに迫る出来だ

 メガピクセル級ケータイには、今のところ2つのアプローチがある。auの「A5402CA」(6月3日の記事参照)やJ-フォンの「J-SH53」(5月28日の記事参照)のように、従来のカメラ付ケータイをそのままメガピクセル化したものが1つ。

 もう1つは「D505i」(5月27日の記事参照)のように、メガピクセルでの撮影時はデジカメスタイルで、そうじゃないときはこれまでのカメラ付きケータイスタイルで──というように、デジカメ部と電話部を独立させて設計したものだ。

 「SO505i」(6月4日の記事参照)は、完全な後者。D505iよりもっと徹底している。D505iは閉じたときは「横撮り」のデジカメとして、開いたときは自分撮り用のカメラ付きケータイとして使う設計になっていたが、SO505iは閉じているときしかカメラ機能が使えないのである。ここまで潔いのは珍しい。「デジカメケータイで驚きを」というコピー通りの製品だ。

 その代わり回転式のボディは、液晶モニタとジョグダイヤルなど操作系が常に外を向いており、多くの操作を閉じたまま行うことができる。

シャッターボタンの長押しでカメラ起動

 カメラは背面に固定され、レンズカバーを開くとレンズと自分撮り用の小型ミラーが現れる仕組み。レンズカバーは単なるカバーで、開くとカメラが立ち上がるわけではない。カメラモードにするにはシャッターボタンの長押しが必要だ。


 SO505iを横位置にしてジョグダイヤルが右側にくるように持つと、ちょうど右手人差し指の位置にシャッターボタンがくる。このボタンを長押しする。この姿はまさに大きな液晶モニタのついた分厚いデジカメである。

 D505iとの一番の違いはそこにあるといっていい。

 どちらも「ヨコ撮り」が基本だが、D505iはヨコ撮りカメラモードの際、1インチのサブディスプレイしか使えず、さらに操作系が内側に隠れてしまうので細かい設定をするにはいちいち端末を開く必要があった。

 SO505iは、常に2.2インチの大きな液晶モニタが外側にくる設計なので、QVGAの高精細なモニタを観ながら撮影できる。また各種操作も常に外側にあるので、カメラモードで細かい設定が可能なのだ。まさにデジカメである。

屋外でもなかなか優秀な画質の新型CCD

 カメラとしてのSO505iは固定焦点式でF4.0のレンズを搭載し、ソニーが新開発した1/3.6インチサイズの130万画素CCDを搭載している。

 シャッターボタンを長押しするとカメラが起動するが、長押しの時間も含めて約3.5秒で撮影可能になるなどデジカメとして見ても許せる範囲。シャッターチャンスに強い仕様といっていい。


 撮影後にメモリースティックDuoにデータを書き込む時間は4秒ちょっと。デジカメとしては遅いが、ほかのメガピクセルケータイに比べても十分に実用的だ。

 それでは画質はどうか。晴天下でいつもの黄色い象のすべり台を撮影してみた。直接太陽光がすべり台に当たると、今までのカメラ付きケータイはその明るさに耐えかねて(具体的には日陰と日向の輝度差が大きすぎるために明るい部分が飽和してしまう)、黄色い箇所が白くトんでしまうのが普通だった。しかしSO505iはかなりがんばった。

 例によってEXILIM「EX-S1」(以下、EXILIM)とSO505iとを比較してみよう。圧縮率が同等になるようにEXILIMの画質は「エコノミー」に設定した。

初出の記事で、SO505iはファインに設定できる旨の記述がありましたが、SO505iでは画質設定は設定できません。読者の皆様にお詫びして訂正いたします

EXILIM/SO505i クリックで元画像

 両者を見て分かるように、EXILIMと比べても遜色ない発色をしているのだ。レンズの違いは致し方なく、どうしても四隅が流れがちになるし、ディテールの描写力も甘い。でも晴天下でこれだけ撮れれば合格といっていいだろう。

 それではカメラ付きケータイの難点であったダイナミックレンジの狭さはどのくらい克服されているか──。もうちょっと意地悪な構図で見てみよう。

EXILIM/SO505i クリックで元画像

 左上の空の部分をチェック。SO505iでは白い柱が空に溶け込んでしまったが、EXILIMはしっかりと区別して描写されている。こういう厳しい構図で差が出てしまうのは仕方ないところか。

 続いてこれにデジタル4倍ズームをかけた写真を見てみよう。SO505iは最高解像度の1280×960ピクセルでも4倍までのデジタルズームが可能なのだ。これは、これまで画質をチェックしたほかのカメラ付きケータイには見られない特徴である(多くのカメラ付きケータイは解像度を落とした状態でないとデジタルズームが効かない)。

EXILIM/SO505i クリックで元画像

 SO505iのデジタル4倍ズームはEXILIMと比べて遜色のない写りをしているのが分かるはず。これは優秀。デジタルズームなので画質は荒れるが、大きく写ることが重要なのだ。VGAモードの時はデジタル16倍までズームできる。

 ついでにもう1枚。

EXILIM/SO505i クリックで元画像

 SOS505iの方が、やや青っぽく撮れる傾向はあるが、青空もしっかり写っている。予想以上に優秀な出来だ。

[荻窪圭, ITmedia]

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