Mobile:NEWS 2003年6月26日 11:30 PM 更新

Mobile Weekly Top10
FOMAの画像メールは使いやすいか?

唯一、添付メールを扱えないドコモのiモードに対して、各社は特別なサービスを用意して対応している。特に、同じドコモながら、そのままではiモードに画像付きメールを送れないのがFOMAだ。

Mobile Weekly Top10 6月19日〜6月25日
1位 名刺を読みとれる「SH505i」登場
2位 特集:ドコモの「505i」
3位 ドコモの「SH505i」店頭に並ぶ
4位 ドコモ、「SH505i」を6月20日に発売
5位 今年後半のFOMAはFlashも搭載〜夏野氏
6位 「SO505i」徹底攻略〜カメラ編
7位 携帯動画の互換性を考える:「MPEG-4」の仕組みとは
8位 「SH505i」、4日で4万2000台を突破
9位 J-フォン、5機種対応の携帯データ転送ソフトを公開
10位 「505i」、ただいま30万台

 FOMAが普及するにつれて、1つ問題になってくるのが画像付きメールの扱いだ。ZDNet Mobileでは、「FOMAでiショットが送れない」などのトピックを掲載したが、この問題、案外根が深い。

 画像付きメールの送り方は、いくつかの方法があり、キャリアや端末によって制限がある。最も“インターネット標準”に近いのが、添付ファイルとしてメールに画像を付けて送受信するやり方になるだろう。J-フォンやau、FOMAがこれに当たる。

機種送信受信
J-0x6Kバイトまで
J-5x12Kバイトまで
J-SH5330Kバイトまで
au CDMA100Kバイトまで
FOMA100Kバイトまで(PC宛のみ)10Kバイトまで

 機種やキャリアごとに容量制限があるのには注意が必要だが、基本的には相互に画像をやり取りして閲覧できる。J-フォンとau、FOMA間は画像付きメールの相性がいい。

 問題となるのは、「50x」「251i」などのドコモのPDC(ムーバ)とのやり取りだ。こちらはメールシステム上、画像の添付ファイルをサポートしていない。それでいて、ブラウザフォン全体の6割を占める(6月6日の記事参照)。

 iモードを無視して、“インターネット標準”を叫んでも仕方がない。ユーザーにとっては、“標準かどうか”ではなくて、いろいろな端末に画像付きメールを問題なく送信できるかどうかが重要だからだ。

シームレスな操作性のiショット

 相手がどのキャリアであるかを意識しないで済むか──という視点で見ると、iショットの使い勝手はなかなかいい。画像添付ではなく、画像が保存されたURLをメールで送信するからだ。

 これがJ-フォンやau、FOMAの場合、iモードに画像付きメールを送るには、「@写メール」(J-フォン)、「フォトメール便」(au)、「どりーむ・ドコアル」(FOMA)などを使う必要がある(6月25日の記事参照)。メールアドレスを一部変更したり、宛先を本文中に入れる必要があったりして面倒だ。

 もちろん、こうしたサービスが必要になるのは、iモードが画像添付という標準に対応していないせいだ。ほかに比べてiショットが特別優れているというわけではなく、標準規格から外れたiモード向けに作られたのがiショットであるに過ぎない。

 そうはいっても、iモードのシェアの高さを考えれば、“どちらが正しい”という議論ではなく、ユーザーが便利に使えるにはどうしたらいいかを考えるべきだ。

 ここで、特にチグハグさを感じてしまうのがFOMAだ。ドコモは添付ファイルを受け付けないiモードメールを提供し、一方のFOMAでは添付ファイルを使った画像のやり取りを基本としている。auやJ-フォンからiモードに送るのが面倒なのはまだ納得できるとしても、同じ会社でありながら、FOMAからiモードに画像付きメールを送るためには、特別なサービスを使わなくてはならないのはどういうことだろう。

 いくらカタログや取り扱い説明書で「ドリーム・ドコアル」が紹介されていても、一応できるようにした、というレベルであり、iショットに比べて使いやすいとはとても言えない。そもそも、相手がFOMAなのか普通のiモードなのかを見分ける手段もないのに、「movaに送る場合は……」と言われても困る。

FOMAのiショット対応はいつか?

 将来、ドコモユーザーの多くがFOMAに移行したら、添付メールを中心とした画像のやり取りが普通になるだろう。しかし、ユーザーの使い勝手を考えた場合、現状はFOMAからiモード宛のときは自動的にサーバに画像が保管されURLが送信されるほうが便利だ。つまり、iショットに対応すべきだろう。

 現在のiモードのシェアを考えた場合、auやJ-フォンも同様の方法を採用してくれたほうがユーザーの利便性は高まる。送信先のメールアドレスから判断して、相手がiモードだったら画像をサーバに保管、URLを送信するというやり方だ。

 こうしたサービスが“実現できない理由”を挙げるのは簡単だ。「送信先アドレスをチェックするのは通信の秘密を損ねる」「メールサーバが複雑な処理に対応していない」「他社のサービスによって内容が変わる仕組みは難しい」「我が社はインターネット標準に準拠している。つまりおかしいのは向こうだ」……。

 確かに、auやJ-フォンからすれば、iモードのおかげで余計な投資を迫られるのはヒドイ話。それでもユーザーの使い勝手を最優先するなら、こうしたやり方もあるだろう。各社の今後の展開に期待したい。



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関連リンク
▼ @写メール
▼ フォトメール便
▼ どりーむ・ドコアル

[斎藤健二, ITmedia]

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