魅力的なBluetooth製品を作る第三世代チップ――CSR、「BlueCore3」CSRが第三世代Bluetoothチップ「BlueCore3」のプレス向け説明会を実施。来日した同社CEOのジョン・ホジソン氏らが、BlueCore3の詳細を語った。
Bluetoothチップメーカー最大手のCambridge Silicon Radio(CSR)は6月27日、先日発表した第三世代Bluetoothチップ「BlueCore3」のプレス向け説明会を都内で実施。来日した同社CEOのジョン・ホジソン氏らが、BlueCore3の詳細を語った。
第三世代Bluetoothチップ「BlueCore3」 同社は2000年に第一世代のBluetoothチップ「BlueCore1」を市場に投入。2002年には、メモリ容量や通信範囲をBlueCore1の2倍にして、サイズや消費電力は1/2にした第二世代の「BlueCore2」を発表した。 「現在BlueCoreシリーズは、Bluetoothバージョン1.1に準拠する全認証済デザインの56%以上のシェアを占めている。しかも、この状態は2年以上も続いている。そして、シェア2位との差は7倍にも及び、圧倒的な市場占有率を誇る」(ホジソン氏)
同社CEOのジョン・ホジソン氏 BlueCore3は統合性と性能を高め、Bluetoothバージョン1.2に完全準拠する世界初のBluetoothチップ。高速接続性やオーディオ機能の強化、2.4GHz帯システムとの共存性強化など、Bluetoothバージョン1.2の特徴を兼ね備えている。ICパッケージはBGAからCSPに変更され、チップサイズも従来の10ミリ角から5ミリ角と1/4に小型化。Bluetoothシステムコストも価格も従来の5〜7ドルから、5ドル以下とコストダウンを図っている。 BlueCore3ではいくつかのバリエーションが設けられ、高度オーディオデバイス向けの「BlueCore3-Multimedia」と、低コスト量産向けの「BlueCore3-ROM」が今年中に市場へ投入される。 「BlueCore3-Multimediaは、ユーザ・プログラマブルなDSPを提供し、Bluetoothステレオヘッドフォンなどの新しいコンシューマ機器に利用可能。一方、量産アプリケーション向けのBlueCore3-ROMは、コンパクトさと低コスト性から、携帯電話などのアプリケーションに適している。特にBlueCore3-ROMは、第二世代のBlueCore2に比べて消費電流が18%少ないため、省電力性能が求められる移動体アプリケーションで威力を発揮する」(同社) また、2004年初頭から半ばにかけて、PC市場にターゲットを絞った「BlueCore3-External」と、CDMA端末専用インタフェースを搭載した「BlueCore3-CDMA」をリリースする予定。
Bluetoothバージョン1.2を完全サポートし、オーディオ機能や低消費電力性、小型で低価格など、第二世代からさらに進化したBlueCore3の登場によって、新たなBluetooth対応製品が登場しそうだ。 「例えば、ワイヤレスのステレオヘッドセットにBlueCore3-Multimediaを装備し、MP3プレーヤーと携帯電話にそれぞれBlueCore3-ROMを搭載した組み合わせでは、MP3音楽をワイヤレスで聴きながら、電話がかかってきたときには自動的にハンズフリーセットに切り替わるようなシステムも作れる。また、音声ダイヤル機能やエコー/雑音低減を図ったヘッドセット&車載ハンズフリーセットなども可能。5.1chサラウンドのスピーカーシステムをケーブルレスで構築することもできる。ドングルタイプのBlueCore3製品で、既存の携帯電話にBluetoothヘッドセットと車載ハンズフリー機能を簡単に追加することも可能」(同社)
MP3音楽をワイヤレスで聴きながら、自動的にハンズフリーセットに切り替わるようなシステムも作れる 関連記事 英CSR、第3世代Bluetoothチップ発表 「XPのサポートでBluetoothは躍進する」--シーエスアール社長 "Bluetoothの未来"を探る--CEATECレポート 関連リンク Cambridge Silicon Radio(CSR) [西坂真人, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. モバイルショップ
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