Mobile:NEWS 2003年7月1日 08:04 PM 更新

“カメラ以外”へ向かう「N505i」

「N505i」の特徴は、2.4型の大画面液晶。そしてサラウンド機能付きダブルスピーカーと高速なiアプリにある。ただし、カメラは32万画素CMOSだ。

 505iシリーズ第4弾となる「N505i」が7月4日に発売される。これまでの505iシリーズは“メガピクセルオーバー”を特徴としてきた。130万画素の「SO505i」、100万画素の「SH505i」、出力123万画素の「D505i」……がそれだ。

 ところが、今回の「N505i」は32万画素のしかもCMOSセンサー。CMOSセンサーだから一概に性能が悪いとは言えないが、立て続けにメガピクセルカメラが出た後では「それほど力が入っていない」印象を受ける。


サブディスプレイの下に空いている2つの穴が、特徴のダブルスピーカー。再生プレーヤーには「サラウンド機能」切り替えボタンなども用意されている

VGAはVGA。iショットはiショット

 静止画撮影機能は、「N504iS」からそれほど大きくは変わっていない。32万画素カメラは最大でVGAサイズ(480×640ピクセル)の画像撮影が可能だが、VGA画像のサイズ変更などは行えず、iショット送信はできない。ほかのサイズの画像は、拡大・縮小や切り抜き、魚眼レンズなどの画像効果もかけられる。


他の端末に比べると、撮影後、「どのフォルダに保存するか」を聞いてくるのが珍しい。フォルダ分けが簡単になる反面、保存が面倒な印象を受けた

 外部メモリとしてminiSDカードが採用されたが、iショット(S)サイズなどの画像は、保存先として本体しか選べず、いったん保存してからminiSDにコピーする形になる。当然、miniSD内の画像を直接iショットすることもできない。

 マクロモードも用意されず、従来通り、付属するレンズを付けて文字などを撮影する。URLや電話番号を読み取る「アクセスリーダー」機能は搭載するが、「SH505i」や「F505i」のようにバーコード(QRコード)を読み取ることはできない。


メインメニューのアイコンも一新。次回メニューアクセス時は、前回にアクセスした機能にフォーカスが当たって起動する。アクセスリーダー機能自体には大きな変更はなく、数字やメールアドレス、URLを読み取れる。マクロ切り替えスイッチなどはなく、別途“メガネ”を付けなくてはいけないのが面倒だ

 カメラ周りでは、動画撮影に対応したのが新しい。サイズはQCIFとSubQCIFで、最大1分30秒の動画を最大14件保存できる。撮った映像はスロー再生やコマ送りなども行え、気に入った1コマを切り出して待受画面に設定することも可能だ。動画のフォーマットはMPEG-4(MP4、動画MPEG-4、音声AMR)だが、ドコモによるとiモーションとの互換性はない。PC上での再生も一般のプレーヤーでは行えず、NECが「わいわいモバイル」で別途、専用プレーヤーを提供するという。


側面のボタンを長押しすることでカメラが起動する。今回は液晶を閉じたままでも撮影が可能。120×160ピクセルTFTという、一世代前のメインディスプレイに匹敵するサブディスプレイを使って撮影できる。また、撮影補助用のライトも搭載した


“N”のウリの1つ、機能を壁紙に貼り付けられる「デスクトップ」機能は少々変化した。壁紙には、デスクトップへのショートカットが登場するだけ。ショートカット先に20個までのアイコンを登録できる。画面はすっきりしたが、あまり普通のショートカットと変わらなくなってしまった感も……

2.4型液晶の実力は?

 では、N505iの最も魅力的な点はというと、2.4型のTFT液晶になるだろう。現在、2.4型の液晶を搭載している携帯電話は、ドコモでは「SH505i」と「N505i」のみ。数字以上に、画面が大きく広く感じる。ただし2機種を並べてみると、より美しいのは「SH505i」。ドコモの説明員も「液晶のシャープですから……」。

 N505iでは大画面を生かす機能が搭載された。文字サイズは3種類用意され、メール閲覧・作成のほか、iモード閲覧時の文字サイズも変更できる。50xシリーズ、2xxシリーズではiモードの文字サイズが変えられる初めての機種となる。

 スケジュール機能は、1週間分の予定と1カ月のカレンダーを同一画面に表示することもできるようになっている。


iモードでも、文字サイズは3種類

 また画面を上下に分割し、受信メールを見ながら返信メールが書ける「ツインウィンドウ」機能や、本文を確認しながら絵文字一覧を表示できる機能を搭載。大画面を生かした。


大画面をメール機能の利便性向上に生かした

 もう1つ、忘れてはいけないのがiアプリ。あくまで体感だが、N505iのiアプリ速度はかなり高速だ。Macromedia Flashの動作も高速で、ストレスがない。

 大きな液晶、ダブルスピーカー、高速なiアプリ・Flashなど、505iの基本性能を高めたN505i。カメラこそメガピクセルではないが、従来の基本性能を正統進化させた。

 ただし価格は従来の505i同様3万円前後になる模様。既に新規契約で1万円を切っている「N504iS」が、案外最大のライバルになるかもしれない。



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関連リンク
▼ ドコモ ニュースリリース
▼ NTTドコモ

[斎藤健二, ITmedia]

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