Mobile:NEWS 2003年7月15日 01:13 AM 更新

「FOMA F2102V」レビュー(後編)(1/2)

軽量ボディに、現状FOMA最長のバッテリー駆動時間を持つ「F2102V」は、テレビ電話対応、miniSDカード対応、PCとの手軽なUSB接続といった特徴を持つ。今回は、この点を見ていく。

 「F2102V」は第2世代FOMAとして2台目のテレビ電話対応端末であり、miniSDカード対応、充電フォルダを利用した手軽なPCとのUSB接続、ベースモデルとなったF2051から継承したSymbian OSといった特徴も備える。ボディやカメラ周りを見た前回(7月14日の記事参照)に続き、今回はこういったポイントを見ていこう。

ソフトウェアエンコード/デコードになったテレビ電話機能

 テレビ電話として先行した「P2102V」とF2102Vの大きな違いが、テレビ電話で利用されるMPEG-4エンコード/デコードがソフトウェアベースとなった点だ(6月16日の記事参照)。P2102Vは自社製の「Marvie2」と呼ぶチップを搭載し、これがMPEG-4のエンコード/デコードを行っている。

 実はF2102Vは発表会などではiモーションがソフトウェアデコードとなった点しか触れていない。しかしiモーション、テレビ電話ともにMPEG-4ベースである以上、テレビ電話も当然ソフトウェアベースに移行したと見るべきだろう。

 では実際テレビ電話の画質はどうなのだろうか。実際にF2102VとP2102Vでテレビ電話を試してみたが、デコードはともかくエンコードには影響が出ているようだ。この場合F2102V側でエンコードされP2102V側に表示される画面は、ディテールの損失が大きく全体にぼやっとした感じになる。P2102VでエンコードされF2102側に表示される画面のほうが明らかにくっきりとした印象だ。


F2102VとP2102Vでテレビ電話を行った場合のディスプレイ。P2102Vの画面(つまりF2102Vでエンコードした動画)のほうが情報量が少なく、全体にソフトフォーカスが掛かったような印象になる。室内なのでカメラユニットの違いの影響もあると思うが、晴天下などでも印象は大きくは変わらない

 もちろんエンコード以外の要因もあると思うが、F2102V、P2102Vともにインカメラは11万画素と同等で、P2102V同士と比較してもやはりF2102Vでエンコードされた画像が明らかに甘い感じがする。

 ただしテレビ電話の実用性という意味では十分だ。F2102VとP2102Vを横並びにして一人テレビ電話でチェックしてみたが、実際の被写体の動きに対する映像の遅れも同程度であり、動きや雰囲気は十分伝わる。被写体の動きが激しい場合の追従性も明らかにP2102Vが上だが、F2102Vでもリアルタイム性はしっかり確保されている。

 またエンコード/デコードからはちょっと外れるが、テレビ電話中に行えることはF2102Vのほうが多い。P2102Vではテレビ電話中には設定変更と動画再生(相手の画面にも表示)しか行えないが、F2102Vではメールを読んだり、電話帳やメモを参照したりできる。もっともF2102Vではテレビ電話中に動画再生を行うことはできないので一長一短ともいえるが、実用性はF2102Vのほうが大きいだろう。テレビ電話中にメールや電話帳の内容を相手に声で伝える、なんてシチュエーションは結構ありそうだ。


左のF2102Vでは、テレビ電話中に[TASK]キーを押すとマルチタスクメニューが起動しメールやアドレス帳の参照が行える。右のP2102Vは、テレビ電話中には動画再生以外には設定作業しか行えない

 ちょっとした違いだが、P2102Vはテレビ電話発着信のボタンが最下段にあり、F2102Vでは音声発着信ボタンの直上にある。これは明らかにF2102Vのほうがわかりやすい。実際筆者はP2102Vにテレビ電話の着信があっても、つい音声発着信のボタンを押してしまうことがあるのだ。

手軽になったPC連携

[坪山博貴, ITmedia]

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