Mobile:NEWS 2003年7月16日 05:32 PM 更新

メガピクセルを送れる写メールも〜J-フォンの3G戦略

メガピクセル画像を送れる写メール、16フレームの動画を送れるムービー写メール……。今秋にも3Gでの非音声通信サービスが具体化するとみられるJ-フォンの戦略の一端が明かされた。

 10月のブランド統一に合わせて3Gでの非音声サービスが始まるとみられるJ-フォン。ダリル・E・グリーン社長がWIRELESS JAPAN 2003のカンファレンスに登場、3Gサービスの一端を明らかにした。


 3G戦略のポイントとしてグリーン氏が挙げるのは、既存サービスの利便性向上。3GではPDCのネットワークインフラや課金体系で限界に来ていたサービスを、さらに拡張させられるという。

 例えば、端末側にせっかくメガピクセルカメラが搭載されても写メールでは送れないのが現状。これを3Gではメガピクセルクラスの画像や、今より長時間なムービーを送れるようにしたいという。「ムービーは(送れる動画のフレームレートを)16フレームぐらいにもっていきたい」

 また世界展開しているボーダフォングループの一員ということもあり、海外と日本との間で使える写メールなど、海外とのコミュニケーションも重要視している。そのためにも3GPP標準への準拠が大事だとグリーン氏。

 「3G標準の持つパワーを元にキャリアが主導すればいいサービスの実現につながる」と、キャリア主導の日本と標準をベースにした欧州モデルのいいところを取り入れた新しいビジネスモデルが成功につながるという見方を示した。「標準化が進めば、日本の端末メーカーやコンテンツプロバイダにも世界展開による利益をもたらし、基地局の共通化によるコストメリットも出てくる」

 データダウンロードの大容量化に伴う課金面については、1ダウンロードごと、1通写メールを送るごとなどに課金が発生する「都度課金」と、深夜などのオフピーク時に大量のデータをリーズナブルな値段でダウンロード可能にする仕組みなどを組み合わせる方向で検討中だという。

 オフピークダウンロードを生かしたコンテンツとしては、新聞や小説、コミックや音楽などの配信を計画している。



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▼ J-フォン

[後藤祥子, ITmedia]

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