「もはやゲーム機」は真実か?〜ケータイゲーム11本を斬る(1/2)画面のQVGA化やデータ容量の拡大で「もはやゲーム機」とも言われるようになった携帯電話。「忍者くんDX 魔城の冒険」「沙羅曼蛇」「メトロクロス」「リッジレーサー」「マリーのアトリエ」「ファンタジーゾーン」「魔界村」「悪魔城ドラキュラA」「ソロモンの鍵SeasonI」「電車でGo!3D」「超兄貴」の有名な11タイトルを試した。
携帯電話のJava機能向上に伴い、一昔前の家庭用ゲーム機用ゲームやPC用ゲームが次々と携帯電話向けに移植されるようになった。 最近では「メトロクロス」や「沙羅曼蛇」などの懐かしのゲームだけに留まらず、「リッジレーサー」や「電車でGo!」など、初期プレイステーションの人気ソフトまで移植されるようになってきた。 携帯向けに移植された人気ゲームは、「ゲーム機並み」に遊べるのだろうか? 人気ゲーム11タイトルを試した。
液晶の荒い機種だと、「姫」と「坊主」の区別がつかないことがある。 (C)1984 UPL(C)2003 CAVE 1984年にアーケード用ビデオゲームとしてゲームセンターに登場し、1985年にファミコンに移植された、忍者アクションの名作「忍者くん」。ジャレコから出たファミコン版ではなく、どうやらゲーセン版に近い移植になっているようだ。 ファミコン移植時に削除された獅子舞などの敵キャラや、減らされたステージがきちんと盛り込まれているのはうれしいところ。だが、ファミコン版のみで遊んだ人には、画面の色数や音楽の面で多少の違和感が残るかもしれない。 操作方法は「片手でラクラク」「両手で本格」の二種類が選べるが、どちらのモードにしても片手の操作はオススメはしない。両手でしっかり持ってじっくり遊ぶのがベスト。 ケータイ独自の機能は特になさそうだが、2回目以降のプレイで表示される、舞妓さん風のオープニング画面がなんとも風情があり、ゲームオーバーになったときに降ってくる花びらなどとともに目を楽しませてくれる。古き良き日本をカンジさせてくれるゲームだ。
(C)KONAMI グラディウスシリーズ最強の「縦・横交互スクロール」シューティングゲーム。世のゲーマーどもを男泣きさせた、アイテムを取れば取るほど敵が強くなっていくという鬼のようなシステムはケータイゲームになっても健在。 ケータイ版では色のコントラストが抑えられ、多少目に優しくなっているような気がする。ケータイでここまで色を出せるようになったのには正直驚いた。ただケータイの性能が追いついていないところがあり、三面を遊ぶと処理に不可がかかりすぎ、画面の動作がスローモーションになってしまう。これには苦笑した。 画面の大きさや構成の問題だと思うのだが、J-スカイ版よりiモード版のほうが若干操作しやすく、難易度が低い気がする。片手でも簡単操作できるので、電車での移動の合間などに最適。「見ると夜トイレに行けなくなる」という噂もあった「ちょっと気持ちの悪いボスキャラクター」も健在だ。 505iシリーズには未対応だが、個人的には本家本元「グラディウス」の移植版もオススメ。「沙羅曼蛇」と違って一度やられたら復活できないところが、なんともゲーマー心をくすぐってくれる。
簡単になっている分だけ、ボタン位置はシビア。ジャンプのみでクリアしようという人はかなりの慣れが必要 (C)1985,2003 NAMCO LTD, 1985年にアーケード用ビデオゲームとして登場し、いまだに根強いファンを持つアクションゲーム「メトロクロス」。とにかく、時間との戦い、ハードルや落とし穴、まとわりつくネズミなどの妨害に負けることなく走って走って走りまくり、制限時間内にゴールを目指す。 アーケード版は、本当に時間というものにシビアなゲームであり、それが面白さの源なのだが、ケータイ版はそこがゆるくなっている。ケータイの小さい画面で、アーケードのスピード感を残しつつ、どうやって遊ばせるかを考えた苦肉の策だと思うが、どうも制限時間に余裕がありすぎるのだ。 極端な話、スピードアップアイテム、ストップアイテムを使わなくても中盤までは十分クリアできる。むしろ、スクロールが早すぎてアイテムがほとんど取れないといってもいいだろう。 アイテムの位置をある程度把握しないと、ただただ走っているだけのゲームになってイマイチ楽しめない。その部分さえクリアしてしまえば、片手での操作は容易だし、コンテニューもできる。タイムリミットがあるおかげでゲームとしての歯切れもいい。 アーケードやコンシューマからのケータイへの移植が難しいことを実感させられた一本だった。
(C)1993,1994,2003 NAMCO LTD, 1993年に実際に存在する車の性能を忠実に再現したレースゲームとしてアーケードに登場以来、ゲーマーの心を捉えて離さないリッジレーサー。現在はJ-フォンの「J-SH53」向けオンリーだ。 見た感じの移植度は高く、画面は非常に美しいが、1ダウンロード500円と少々高め。これに通信料金が加わるのは知っておきたいところだ。 手足で操作していたものをケータイのボタン操作に置き換えるのはちょっと無理があったのか、操作性はかなり厳しい。慣れればできるのかというと、それもちょっと疑問。 利用ボタンの操作配置を何種類かの中から自分で選べるようにしている部分や、なるべく使用ボタンの数を少なくしようとしている部分は評価できるが、その少ないボタンでレースゲーム特有の微妙なハンドルさばきやブレーキングを操作せねばならないのは、ただごとではなく大変。なにせ、車の動きを忠実に再現しているのだ。その微妙さは、半端ではない。 コンピューターと対戦する「バトルモード」とタイムアタックをする「タイムトライアル」モードがあるのだが、その前に「練習モード」をつけて欲しかったと、思う。
落ちものパズルの要素だけではなく、調合、爆弾、妖精、ゴミの4つの法則も気にしなくてはならないところがニクい (C)BOTHTEC MOBILE,Inc.(C)GUST CO.,LTD. マリーのアトリエといえばプレイステーションで発売された、ザールブルグの錬金術師シリーズの第一弾。酒場で依頼を受け、冒険に出かけて材料を手に入れ、失敗を繰り返しながら、錬金術グッズを製作する。 これは移植といっていいのか微妙なところだが、「新しいマリーのアトリエのスタイル」というと納得がいく。シナリオの調合部分がパズルでできているのだ。 マリーは依頼を受けると、「魔法の草」「へーベル湖の水」「カノーネ岩」という材料ブロックと「乳鉢」「天秤」「ガラス器具」の実験具ブロックの二つを組み合わせて「へーベル湖の水+ガラス器具=蒸留水」などのように依頼品を作る。徐々に依頼品も「栄養剤」などの難しいものになっていき、数も増えていく。 個人的にはコンシューマー、アーケード含めて、最近遊んだパズルゲームの中では一番の面白さだった。難点は練習ステージがつまらなく、ノーマルストーリーモードに入るのにどうしても時間がかかることと、マリーのアトリエ本編を知らない人には何をどうしていいのかがわからないことだ。 なにせどのブロックが「魔法の草」か「乳鉢」かの説明がない。ケータイの小さな画面でもイラストを見ればわかるだろうというのは、初心者にはちょっと酷かもしれない。この二つさえクリアすれば、家庭用ゲーム機でも出してもらいたいぐらい面白かった。 [小松しおる, ITmedia] Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved. 前のページ | 1/2 | 次のページ モバイルショップ
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