日立、4Gバイトマイクロドライブを11月出荷CF TypeII型の小型HDD、マイクロドライブに4Gバイトモデルが登場する。速度が70%向上し、耐衝撃性や騒音も改善された。利用にはFAT32に対応した機器が必要になる。
日立製作所のHDD部門子会社、日立グローバルストレージテクノロジーズは8月26日、4Gバイトのマイクロドライブを11月に発売すると発表した。価格は5万円前後になる見込み。2Gバイトモデルは12月の発売を予定している。 マイクロドライブは1.0インチのHDDで、CF TypeIIサイズ。これまで最大容量だった1Gバイト製品から一気に4倍の容量に増える。従来、デジタルカメラでの利用が中心だったが、「速度向上によって動画分野に」(日立)用途を広げていきたい考えだ。 データ転送速度は従来品に比べて70%向上し、連続読み書きで毎秒4.3M〜7.2MB。「動画ストリームが2本こなせるくらいのスピード」だと言う。
従来品に比べ、対衝撃性、利用温度、騒音も改善された。中身を一回り小さくし「周りにプラスティックの皮をを巻き付ける」などの工夫で、対衝撃性は1Gバイトモデルから30%アップの2000G/1msec。「下がカーペットなら1メートル20センチの落下に耐える」。利用温度は0−70℃に上がり、流体軸受けの採用で騒音はアイドル時18デシベルに下がった。 利用にあたっては注意点もある。4GバイトモデルはFAT32フォーマットのため(2GバイトモデルはFAT16)、対応する機器が限られる。マイクロドライブに対応したハイエンドデジタルカメラでも、「FAT32対応は10〜20機種程度ではないか」(日立)。今後検証を進め、発売までにはWebで対応機種を公開する予定になっている。 主なスペックは以下の通り。
4Gバイトモデルの技術的なポイントは、新メディア技術AFC(2001年5月の記事参照)と小型のスライダー「Femto Slider」(FemtoはPicoの1000分の1。スライダーとはヘッドを収納する半導体部品)の採用にある(5月15日の記事参照)。日立によると、Femto Sliderは生産性が上がると共に、ディスクをより有効活用でき、約10%有効サイズがアップしたと言う。「ディスクサイズが小さいほどFemto Sliderは有効。ディスクが左右に広がったイメージ」
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