Mobile:NEWS 2003年8月29日 01:19 AM 更新

1つの窓口が世界につながる〜Vodafone Live!のコンテンツ戦略

10月1日から名実ともにボーダフォングループの一員となるJ-フォン。モバイルビジネスで先行する日本が担う役割は大きく、コンテンツプロバイダにも海外進出のチャンスが広がった。

 10月1日から名実ともに、欧州を中心に世界展開するVodafoneグループの一員となるJ-フォン(8月19日の記事参照)。J-スカイもVodafone Live!に変更され、ビジネスモデルも将来的にはVodafoneのものに近づけていくという。それがコンテンツプロバイダにどんなメリットをもたらすのか──。mobidec 2003に登場したポータル・コンテンツマネジメント部の大橋晴彦部長が、コンテンツ戦略の今後について話した。

Vodafoneグループの中での日本の役割

 グループの中で、モバイルビジネスで先行する日本が担う役割は大きいものになりそうだ。Javaや高機能端末の開発では「日本が主導的な役割を果たす」といい、コンテンツ提供についても「最大マーケットを持つ強みを生かしてコンテンツプロバイダを(世界に)紹介する」と、海外にビジネスチャンスが開けることをアピールした。「Vodafone Live!を提供するグループ各社への窓口という役割も担っていく」。

 通常、海外展開の際には各国のキャリアに相談することになるが、複数の国やキャリアと交渉するのには困難が伴う。また1つの国だけと交渉してもビジネススケールとして十分ではない。Vodafoneの強みは世界各国まとめて相談に乗れる窓口を持っていることだと大橋氏。日本人の担当者を各国に常駐させ、日本語で直接やり取りできる仕組みも整えたという。「最後の契約の際には英語が必要だが、どういう条件でサービスを提供するのか、ほかの会社はどうしているのかなどを日本語で相談できる」。

 既に日本のコンテンツプロバイダ6社がVodafone Live!にコンテンツを提供している。海外売り上げの30%を占めるなど、日本のコンテンツの貢献は大きく、グループの期待も大きいという。「来週にもVodafoneから担当者が来て、新しいコンテンツについて数社と話す」。

欧州の立ち上がりは期待以上の成果

 Vodafone Live!は7月末時点でサービス提供地域は13カ国、コンテンツ提供会社が300超、ユーザー数は200万人を突破するなど、好調に推移。従量課金モデルも、1コンテンツあたり3ユーロというコンテンツ価格が英国では半数以上、オランダ、イタリアでも4割を超える受容度であるなど各国で浸透し始めている。

 グループ内では各社の戦略に沿ってサービス融合についての議論が開始されたといい、世界に通用する新しいプラットフォーム作りに向けて動き始めている。



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関連リンク
▼ mobidec 2003

[後藤祥子, ITmedia]

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