Mobile:NEWS 2003年9月1日 02:51 AM 更新

携帯のキラーコンテンツになるのか?〜メロディコールを試す

「電話してくれた人を楽しませる」というコンセプトの「メロディコール」が9月1日から始まった。どんな音楽があるのか、音質やアレンジはどうなのか、設定はしやすいのか──を試してみた。

 9月1日から始まったドコモの「メロディコール」(8月22日の記事参照)は、自分が楽しむのではなく、「かけてくれた人」を楽しませようというサービスだ。

 メロディコールは着メロや待ち受けに次ぐキラーコンテンツになりうるのか? ラインアップや音質、設定のしやすさなどを試した。

ゲバゲバ90分、ガリガリ君のうた……。シュールなラインアップ

 曲のラインアップは、申し込む前にiモードとPCに対応したメロディコールサイトのサービス案内サイト「http://melodycall.com/」で見ることができる。ただし、iモードからの場合は、新譜情報やランキングが9月8日からオープンのため、今のところは着メロサイトのような詳しい検索はできない。

 PCからアクセスすれば、「アーティスト別」「曲名別」「音楽ジャンル別」「サウンド別」「使い放題20」の6つのカテゴリーからどんなアーティストの曲があるのかを調べられる。

 音楽は、オリジナルの楽曲の一部がそのまま使われているものと、オリジナルのメロディを歌なしでアレンジしたものがある。洋楽や邦楽のメジャーな曲は、歌なしのものが多いように見受けられた。歌なしのものは、原曲から歌詞をなくしたものというわけではなく、原曲のメロディラインを残しながら独自のアレンジがなされたものだ。

 PCで「邦楽」のジャンルを見てみると、メロディコールのCMに起用されたRIP SLYMEを始め、SMAPや中島美嘉、サザンオールスターズ、Gackt、元ちとせなど若者層に人気があるアーティストだけでなく(これらはすべてメロディのみだった)、鳥羽一郎、かぐや姫、北島三郎など親や祖父母の世代が喜びそうな歌手まで幅広くラインアップされているのが分かる。氷菓「がりがり君のうた」が5バージョンもあったのには驚かされた。

 ほかにも「ゲバゲバ90分!」や「11PMのテーマ」といった昔のテレビ番組のテーマや「ゆけゆけ飛雄馬」「マッハ・ゴーゴーゴー」などのアニメ音楽、「ダライアス」「電車でGO!」などのゲーム音楽もラインアップされる。面白いのは楽曲だけでなく、音声も用意されている点。北斗の拳のケンシロウや加藤あい、はなわ、白石冬美のせりふなどを呼び出し音にできる。

申し込みや設定はどこから?

 申し込みや設定をしようと思って少々とまどったのが、どこから申し込んでどこから設定を行うのかがわかりにくい点だ。いずれも多くの人の目に留まるであろうiMenuのトップページにはいずれの表記もない。

 申し込み方法はメロディコールのサービス案内サイトに記載されているが、そもそもこのURLを知らなければ、テレビCMを見て面白そうだと思っても申し込めないだろう。

 申し込みと設定は入り口が異なる。サービスの申し込みは「メニューリスト」-「ドコモeサイト」-「ご契約内容変更」-「ネットワークサービス」-「メロディコール」から行う。申し込みの際には、留守番電話などの設定に使う4ケタの暗証番号の入力が必要だ。

 そして呼び出し音の設定は「メニューリスト」-「Docomoメニュー」-「メロディコール」から行う。

設定は一つの音楽に複数の相手先を設定する方式

 メロディコールは、一つの音楽に複数の相手を選んで登録するタイプ。まず呼び出し音を変えたいと思うすべての相手の電話番号を「My電話帳」に登録するところから設定を始める。

 次に最大3曲までの楽曲を決め、各楽曲に対して電話帳に登録した相手を割り当てていく。

 音源BOXへの楽曲の設定は、「検索メニュー」の検索結果画面から行える。ポップスなどの最新曲を選べる「エンジョイコース」では、音源BOXへの設定は1カ月に3曲までと限りがあるが、設定前の試聴はできないので慎重に選びたいところ。ちなみに設定した後の曲は視聴することが可能だ。

 相手の設定の際には「My電話帳」に登録した相手一覧で表示され、設定したい相手のチェックボックスにチェックを入れる。既に設定済みの相手には※が付くので既に設定してあるかどうかは分かるが、どの相手にどの楽曲を割り当てたのかは把握できない。

サービス当初は相手への事前連絡が必須

 このサービスを知らない相手に電話をかけてみてもらうと、やはり大半の人が「かける先を間違えたのかと思った」という反応を示す。メロディコールが鳴る前には「ただいま呼び出しております」というアナウンスが流れるが、何も知らない人はそれでも一瞬かけ間違いを疑うようだ。

 通知ボイスの場合は「ただいま呼び出しております」のメッセージすら流れない。メロディコールの設定時には、設定相手にその旨を通知するよう促すメッセージが出るなど、サービスが認知されるまでは事前の通知が必要になるだろう。

 音質は着メロサービスの視聴と同程度でFOMAのほうがきれいに聞こえる。歌詞付きの音楽やボイスにはそれほど不満を感じることもない。しかし歌なしの独自アレンジの楽曲の中にはスーパーで流れる軽い音楽のようなものになってしまっていて、興ざめするものあった。



関連記事
▼ 呼び出し音がメロディに〜ドコモ「メロディコール」
NTTドコモは携帯電話の呼び出し音に、音楽や音声を設定できる新サービス「メロディコール」を提供する。着信メロディとは違い、電話をかけた側がメロディを聞くことができる。9月1日から。

▼ リング・バック・トーンは新たな音楽ビジネスになるか
KDDIが「着うた」を大ヒットさせたのに続き、ドコモは新しい形の音楽サービス「メロディコール」を間もなくスタートする。一般にリング・バック・トーンと呼ばれるこのサービスへの期待は高い。


関連リンク
▼ ニュースリリース
▼ メロディコール

[後藤祥子, ITmedia]

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.



モバイルショップ

最新CPU搭載パソコンはドスパラで!!
第3世代インテルCoreプロセッサー搭載PC ドスパラはスピード出荷でお届けします!!

最新スペック搭載ゲームパソコン
高性能でゲームが快適なのは
ドスパラゲームパソコンガレリア!