まだまだ残るHDML対応端末〜消滅は2006年に潮流としてはXHTMLに向かうが、まだまだ携帯各社のサイト記述言語の違いは大きい。特にほかと互換性の低いHDML(WAP1.xの記述言語)のアクセスシェアは、未だに1割近く残っている。
携帯向けサイトの記述言語は統一の方向にあるものの、まだまだ各社によって違いは大きい。特に注意しなくてはいけないのが、WAP1.xで使われる記述言語「HDML」の取り扱いだ。 携帯向けサイトの開発サポート「ケータイ・マイスタ」を提供するフレックス・ファームは(2月13日の記事参照)、大規模一般サイトへの機種別アクセス数を計測。HDML対応端末からのサイトアクセスは、現状でも8%程度あり、無視できない状況であることを指摘する。
フレックス・ファーム資料より
「2001年から2003年にかけて、前年比60%程度の割合でHDML対応機は現象してきているが、現在でもツーカーの全機種、auのA1013Kなどが販売されていることを考えると、無視できる数になるのは2006年になると予想される」(フレックス・ファーム)
HDMLが特に問題となるのは、他言語との互換性が著しく低いためだ。現在auはXHTMLを採用しており、iモードはC-HTML、J-フォンはHTMLに近いMMLを使っている。「XHTMLはC-HTMLと開発する上での違いはほとんどない。しかし、言語的にHDMLとXHTMLの互換性は全くない」(フレックス・ファーム) キャリアはHDMLとXHTMLの変換ゲートウェイを用意しており、相互に翻訳されるが、容量制限が厳しい、翻訳の仕方がゲートウェイによって変化するといった制約があり、「経験上、実用的なサイトでは翻訳に頼らない開発が必要」(フレックス・ファーム)だという。
HDMLは、WAP1.xで使われる記述言語で国内ではKDDIとツーカーグループが採用。au端末ではA10xx、C10xxやそれ以前の端末が対応しており、ツーカーグループでは全機種が未だにHDMLにのみ対応している。 全体の流れとしては、WAP2.0が採用する「XHTML」に向かっている(2001年10月の記事参照)。 auはCDMA2000 1x導入を機に、XHTMLへの移行を済ませた(C5000シリーズなど一部cdmaOneでも移行済み)。ツーカーグループも「auの方式に揃える方向で検討中」だと言う。ドコモはFOMAからXHTMLのサポートを始めており(2002年5月の記事参照)、J-フォンも3G端末のWAP対応を明言している(9月18日の記事参照)。
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