Mobile:NEWS 2003年9月29日 07:47 PM 更新

色温度【いろおんど】


 色温度とは、光の色を表すのに使用される値のこと。蛍光灯や白熱灯などの照明、銀塩カメラ、デジタルカメラ、ディスプレイなどさまざまな機器において、光の色の基準として使用されている。もちろん携帯電話にも高精細な液晶が採用されており、色温度が用いられている。液晶の白い色が、よく見ると青みがかっていたり赤みがかっていたりするのはこの色温度の影響によるもの。

 一般的に温度には熱い、冷たいという尺度があるが、色温度は印刷物の赤色や青色に手を置いて感じるような温度ではない。これは物質が数千度レベルの高熱を持ち、やがて発光するときの温度を意味する。

 例えば、高温になった炭や、高熱で熱せられた鉄などは赤く発光する。太陽のような恒星が発光しているのもそれが高温だからだ。このことを利用して、絶対温度を光の色を表す基準としている。

 具体的には、完全黒体(外部の光を一切反射しない物質)を想定して、その黒体が高温になった時に放つ光の色と、その時の黒体の温度とを照らし合わせたものが色温度になる。黒体の温度が高くなるにつれて、光の色は赤→白→青と変化していく。

 色温度の単位には「K(ケルビン)」が用いられる。色温度は、これ以上温度が下がらない絶対零度(約−273℃)を0(ゼロ)Kとする。例えば、色温度で5500Kと表現した場合、これは黒体が5500Kになった時の光の色を意味している。これを日常使う摂氏に換算すると、5500-273=5227℃となり、黒体が5227℃の時に発する光の色となる。

 ところで、昼間の太陽光がおよそ5500K前後。銀塩カメラのカラーフィルムはこの色温度に合わせて作られているため、日陰でそのまま撮影すると、全体的に青みがかった写真になってしまう。こうした場合は色温度変換フィルターを使うが、デジタルカメラではホワイトバランスを調整することで対応できる。また、フラッシュの光は太陽光と同じ色温度に設定されているので、フラッシュを使ってきれいな色にすることもできる。写真の上級者が周囲の状況によって昼間でもフラッシュを使うのには、こうした理由がある。

[江戸川, ITmedia]

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