Mobile:NEWS 2003年10月24日 11:00 PM 更新

BREW プログラミング入門(1)
BREW SDKをインストールしよう(2/2)


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BREWの開発手順

 これから、具体的な開発手順を解説していきましょう。BREWで開発する手順もJavaで開発を行う手順とほとんど変わりありません。

  1. BREW開発キット(BREW SDK)をインストールする。
  2. ソースコードを作成する。
  3. BREWエミュレータ用にコンパイルを行って、BREWエミュレータ上で動作確認を行う。
  4. 携帯電話用にコンパイルを行って携帯電話上での動作確認を行う。

BREW SDKのインストール

 BREWプログラミングを行うには、BREW開発キット(BREW SDK)が必要です。BREW SDKはWindows上でのみ使用可能なので、Windowsマシンを用意してください。

 BREW SDKはQualcommのサイトからインストールできますが、残念ながら現時点では英語のページしか用意されていません。英語が苦手な方のために、インストールの手順をまとめたので参考にしてください。

この手順は2003年10月時点のものです。将来的に変更される可能性があります

1)Qualcommのサイトにアクセスします。

2)左側のメニューから [Download the BREW SDK] をクリックします。

3)BREW SDKのダウンロードにはメールアドレスの登録が必要です。すでにメールアドレスを登録している場合は、メールアドレスを入力して [Submit] をクリックします。 まだメールアドレスを登録していない場合は、 [Click Here] というリンクをクリックして登録フォームを表示しましょう。

フォームに以下の必要事項を入力し、[I agree] にチェックを入れて [Continue] をクリックします。

First Name
Last Name
Email Address登録するメールアドレス
Company Name会社名
Address住所
City都道府県
Zip Code/Postal Code郵便番号
Country

 登録に成功すると別のページが表示されるので、 [Click here to get BREW SDK now] をクリックします。

4) [BREW(TM) Development and Commercialization Tools] というページが表示されたら、 [BREW Development] という見出しの中の [BREW SDK 2.1] をクリックします。

5) [BREW SDK 2.1 Downloads] というページが表示されるので、 [Japanese 2.1.1] の [Install] をクリックします。

6) [WELCOME TO THE BREW DOWNLOAD PAGE] というページが表示されるので、[BREW SDK 2.1セットアップを開始する] をクリックすると、インストーラが起動します。インストーラは日本語で表示されるので、指示に従ってインストールしてください。

BREW SDKのメニュー

 BREW SDKをインストールできたでしょうか。ではさっそく何がインストールされたのか確認してみましょう。

 Windows の [スタート] メニューの [プログラム] の中に、[BREW SDK v2.1.1 Ja] というメニューが作成されています。このメニューの中でよく使うものを説明しましょう。

  • BREWエミュレータ

 BREW搭載携帯電話の動作をエミュレートするツールです。BREW開発の初期段階ではBREWエミュレータを使用して、動作確認を行ったりデバッグ作業を行います。BREW開発で最も頻繁に使用するツールです。

  • BREW MIFエディタ

 BREW開発に必ず必要となる "MIFファイル" を作成するためのツールです。MIFファイルについては本連載で説明します。

  • BREWリソースエディタ

 BREWアプリで使用する画像や文字列などをまとめて格納しておく“リソースファイル”を作成するためのツールです。リソースファイルについては本連載で説明します。

  • BREW Compressed Image (圧縮画像)作成ツール

 BREW独自の画像形式であるBCIファイルを作成するためのツールです。

  • BREWデバイスコンフィギュレータ

 BREWエミュレータをカスタマイズするためのツールです。このツールを使うことはめったにありません。

  • BREW SDKドキュメントセット/BREWヘルプ

 BREW SDKに関する各種ドキュメントがあります。この中で最も重要なドキュメントは、「BREW SDKユーザーズガイド」と「BREW APIリファレンス」です。

 「BREW SDKユーザーズガイド」にはBREW開発を行うための概要が書かれており、本格的にBREW開発を行う前に、ひととおり目を通しておきたいドキュメントです。

 「BREW APIリファレンス」はその名の通りBREW APIのリファレンスで、実際にBREWプログラミングを行うときに最もお世話になるドキュメントです。

BREW SDK 2.1.1 日本語版をインストールした場合、一部のドキュメントはBREW 2.1のドキュメントではなくBREW 2.0 のドキュメントがインストールされるようです。

BREWエミュレータの使い方

 BREW開発で頻繁に使用するBREWエミュレータを使ってみることにしましょう。

 まずはWindowsの [スタート] メニューから [BREWエミュレータ] を起動してください。SHARPの携帯電話端末の画像が表示されるはずです (右図)。マウスで携帯電話画像の左右キーをクリックするか、キーボードの左右キーを押すと、画面下のアイコンメニューの選択が切り替わります。

 このアイコンメニューに表示されているのは、BREW SDKに付属するサンプルアプリのアイコンです。サンプルアプリはBREWをインストールしたディレクトリのExamplesディレクトリに存在します。

 試しに [Media Player] を選択して携帯電話画像のセレクトキーをクリックするか、キーボードのEnterキーを押してみましょう。アプリが起動するはずです。

 BREWエミュレータが起動するとExamplesディレクトリを走査し、そこに存在する .mif ファイルに埋め込まれているアイコンからメニューを表示します。

 BREWエミュレータでアプリのアイコンを選択して起動すると、.mif ファイルと同名のディレクトリ内の同名の .dll ファイルを読み込んで BREW アプリを実行します。つまり、Media Playerアプリの実体は Examples\MediaPlayer\MediaPlyer.dll なのです。

 次回の連載からはBREWエミュレータで動作する .dll を実際に開発していきましょう。

著者紹介
倉谷智尋:ソフィア・クレイドル研究開発部チーフサイエンティスト。ソフィア・クレイドルは、2002年2月京都市にて、無限の可能性を秘めたソフトウェア職人たちが楽しく集い、自ずと自己実現が達成される場になることを目指して創業。在籍スタッフの平均年齢は20歳台前半と若いが、その大半がプログラミング歴10年以上とそのプロフェッショナリティは極めて濃い集団である。

 これまでにBREW用アプリケーションフレームワークケータイJavaプログラム圧縮技術ケータイJavaブラウザ技術、ケータイメッセンジャー技術などを総合的に研究開発し、「高品質な共通プラットフォーム」の実現を目指してきた。

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[倉谷智尋, ITmedia]

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