“ヨコ撮り”か“自分撮り”かこの冬の各社ラインアップは、カメラ画素数だけでなくボディ形状の変化に注目したい。“ヨコ撮り”を意識した端末が増え、併せて邪魔になるアンテナが内蔵された。その反面、自分撮りはやりにくくなった機種も多い。
メガピクセル端末が登場してから1年を経たずして、カメラの画素数は200万画素へと到達しようとしている(SH505iS、A5403CA)。これまでもカメラは、折りたたみ一辺倒だった携帯のボディ形状に変化を促してきたが(2002年11月の記事参照)、この冬、その傾向が決定的になってきている。
ひとつは“ヨコ撮り”ケータイの増加だ。今年春の100万画素端末──「D505i」や「SO505i」は、いわゆるケータイスタイルではなく、ボディを横向きにして普通のデジカメのように撮影する“ヨコ撮り”スタイルを世に問うた。 これが冬の新端末では、さらに増加。独特なヒンジ構造と共にメガピクセルカメラを載せた「P505iS」がヨコ撮りとなったほか、200万画素に到達した「SH505iS」もヨコ撮りを意識したボディ形状に変更した。 もともと携帯を縦に持って写真を撮影するスタイルはシャープが確立させたもの。ドコモ向けの「SH505i」では側面のシャッターボタンも付いていなかった。そのシャープも「SH505iS」ではヨコ撮りスタイル色を鮮明にしたことで、携帯の撮影スタイルが確実に変化してきたことを感じさせる。 ヨコ撮りスタイルが増える中で、もうひとつ、アンテナの内蔵化も進んでいる。あるヨコ撮り端末のメーカーは、「横向きに持ったときにアンテナがあるとホールドの邪魔になる」と理由を説明する。 各社の冬のラインアップを見ると、「P505iS」「SO505iS」「SH505iS」「D505iS」「A5404S」「A5502K」「V601SH」と、数多くがアンテナを内蔵。いずれもメガピクセルカメラ搭載で、ヨコ撮りスタイルを意識したボディの端末が多い。
しかし、ヨコ撮りスタイル実現と引き替えに、自分撮りはやりにくくなった。もちろん「P505iS」のように独特なヒンジ機構により、ヨコ撮りかつ大画面で自分撮りも可能とした機種もあるが、“自分撮りはミラー”となってしまった端末もある。 一般向けのデジタルカメラでは、携帯電話を意識して“自分撮り”をしやすい構造の機種が増えている(8月23日の記事参照)。携帯的な撮影スタイルを取り込もうとするデジカメと、自分撮りよりもデジカメライクなスタイルを強める携帯電話。両者がねじれた状況がここにある。
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