Mobile:NEWS 2003年11月13日 06:17 PM 更新

ボーダフォンでも「着うた」スタート

au向けで大成功を収めている「着うた」が、名称もそのままにボーダフォン向けにも開始される。3Gならではの大容量コンテンツの目玉のひとつとして、訴求していくかまえだ。

 au端末を中心に好調な「着うた」サービスが、ボーダフォン向けにも始まる。レーベルモバイルが運営する「レコード会社直営♪サウンド」をはじめ、当初9社が楽曲を提供する。

 ボーダフォンによると、「V801SA」以降、すべての3G端末が着うたに対応していく予定だ。2G端末での対応予定は現在のところない。

 au向けサービスで最大手のレーベルモバイルは、当初2500曲以上を用意する。ただし、楽曲数では先行するauのほうが多い。楽曲提供レーベルのひとつ、ソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)は、au向けに現在1000曲を提供、ボーダフォン向けには350曲を予定しており、「今後、同等の曲数に持っていきたい」と話している。

 au向けとボーダフォン向けで、サービス名称が同じ「着うた」なのは、商標を持っているのがSMEであることに関係する。SMEは「いたずらに権利主張するのではなく、サービス名称として普及させていきたい。ただし、違法な音楽配信に『着うた』という名称を使われた場合などは権利行使していく」とコメントしている。

au向けとボーダフォン向けで異なるフォーマット

 「着うた」自体は、MP3方式で圧縮した楽曲ファイルだ。ただし、キャリアごとに独自拡張を施しているため、直接の互換性はない。

キャリアauボーダフォン
音声圧縮方式MP3MP3
ファイルフォーマットAMC3GPP
演奏時間15〜30秒15〜30秒
auのAMC、ボーダフォンの3GPP共に、動画用に使われているファイルフォーマットだ。動画用フォーマットに音声だけを入れることで、プレイヤーの共用化を図っている。両方ともISO MP4フォーマットをベースとしているが、拡張部分があり、互換性がない

 違いがあるのはビットレートの部分だ。au向けの着うたは当初24Kbpsだったが、ボーダフォン向けの着うたは32Kbpsで当初から提供される。ただしau向けも近日中に音質を上げる予定で、「既にコンテンツプロバイダによっては24Kbps以上の音質で提供しているところもある」(KDDI)。

 ボーダフォンの着うたは、1曲あたり100K〜150Kバイト。最大容量は200Kバイトとなっている。auの着うたに使われるAMCの最大ビットレートは64Kbps、最大ダウンロードサイズは240Kバイトとなっており、パケット料金の低廉化に従って音質向上の余地はまだまだある。



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関連リンク
▼ レーベルモバイル
▼ ソニー・ミュージックエンタテインメント

[斎藤健二, ITmedia]

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